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26 PM 0:12 ページ30

「…ってAちゃん、本当にそれだけでいいの?」

『あ、はい。最近食欲なくて…。』

時刻はお昼時。
お腹すいたね〜と先輩が言い出したため
レストランに来たんだけど……


先輩がそう言うのも無理はない。


だって、私が今から食べるものは
サラダだけだから。


最近…と言っても魔法使いと会ってから
私は極端に食が細くなっている。

理由は分からないけど常時、満腹なのだ。

「ダイエット?Aちゃん、十分細いよ?」

ハンバーガーを食べながら
そう問いかけてくる葉山先輩。

『違いますよ。』

と言ったところで気づいた。

『あっ…』

「どうしたの?」

『飲み物取りに行くの忘れた…お水、取ってきますね。』

そう言って席を離れ、お水を取りに行ったの
だけど―――

私の変化は食だけじゃなかった。

最近、喉すら渇かない。
体育でどれだけ走っても
どれだけ運動しても全く渇かないのだ。

だけど、食事の時に飲み物がないのは
私にとって嫌だった。



お水を貰えるコーナーまで行き
コップにお水を注いでいると

「赤司くん!混んでるね〜座れるかな?」

と、またあの子と赤司くんに遭遇した。

会いたくなかったのにな…

そんな私の気持ちを知らない2人は
私にとっては最悪なことに、
お水のコーナーの隣にあるお店の列に並ぶ。

「ここの名物のカレー知ってる?めっちゃ美味しいんだって!!」

「へぇ、そうなんだ。食べようかな?」

「今日は和食じゃなくていいの?」

「たまに洋食も食べたくなるんだ。」

「そうなんだ〜!」

隣で繰り広げられる
楽しそうな会話。

聞きたくない。

お願い、どっか行って。

どっか行ってよ……。


…私が立ち去ればいいのか。


思考が狭くなってしまった私は
この考えに至るまでに
時間がかかってしまった。


そうじゃん。何、人の話盗み聞きしてるの?
私が戻ればいいんだ。


そう思ってコップを持ち、
席へ戻ろうとしたその時だった。



ドクンッ――――




あれ………?



力が…入らない…?



足元にコップが落下して。



遠くでバシャッという音が聞こえる。



急に冷たくなった足元。



レストランの中は騒がしかった筈なのに



音が何も聞こえない。



胸が痛い。


上手く息ができない。


どんどん近づく床。



そして―――




「A!!!!」




お腹まわりに感じた温かさと
悲鳴に近かったけれど私を呼んだ声――。


いったい誰のものだったのだろう――?

26 PM 1:40→←26 AM 11:46



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設定タグ:赤司征十郎 , 黒子のバスケ   
作品ジャンル:アニメ
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アル(プロフ) - マナさん» マナさん温かいコメント本当にありがとうございます。お返事遅くなってしまって申し訳ないです…とても褒めてくださり、本当に本当に嬉しいく思っています!ありがとうございます!また続編の方も更新しましたので見ていただけると幸いです。。。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: be6ab72684 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - はじめましてマナと申します。設定が面白くて一気読みしてしまったので、普段はコメントしない派なのですがお邪魔してしまいました。本当に発想力をわけていただきたいくらいです(笑)続編も読ませていただきますね。他作品も更新頑張ってください。応援してます! (2018年11月1日 23時) (レス) id: 4d017985c7 (このIDを非表示/違反報告)
アル(プロフ) - ホノボーノさん» ホノボーノさんご指摘本当にありがとうございました!言われるまで全然気づきませんでした。ごめんなさい。即修正しましたので赤司くんの名前を呼んでいるところはないと思います。本当にありがとうございます。以後気を付けます…。 (2018年4月24日 12時) (レス) id: 4bb3709ca5 (このIDを非表示/違反報告)
ホノボーノ - 赤司とよんでわいけないところで赤司と呼んでいましたよ。 (2018年4月23日 23時) (レス) id: d691122adb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アル | 作成日時:2018年3月23日 14時

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