ただのお手伝いですので【時透無一郎】

僕から見た君は ページ14

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どうしてあんたは、そんなに楽しそうなの。

完全に浮き足だった雰囲気を感じる。こんなあんた、初めて見た。


…僕相手じゃ、あんまり楽しくないのかな。


でも、君が楽しいなら俺はいいやって思ってしまうのは、なぜだろう。

少し早足で店に向かう君も、髪飾りを持って悩む君も。


ああもう、分からない。…いや、どうして分かる必要がある？

最近の僕、なんかおかしい…



…あ。ずっと手に持って悩んでいた髪飾りを置いた。なんでだろう、欲しいのなら買えばいいのに。



やっぱり人ってよく分からない、分かる訳もないけど。



そうやって考えこんでいると、

「時透くん。時透くん？行きましょうか。もうそろそろお腹が空きました」

なんて、何事もなかったかのように話してくるんだから。






ーー無理矢理手を引かれて入ったお店。
僕はご飯なんて食べられればなんでもいいのに。すぐ、忘れてしまうから。



でも、隣で『おいしい』って笑ってるあんたの顔は、忘れたくないなあ。







……いや待て。何を思ってるんだ。どうしよう、こんな風になるなんて。

俺、本格的におかしくなっちゃったかな。






でも、僕は君のことをよく知らないから。



知りたいと思うのは、自然な感情のはず、だよね。







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