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___意地悪なのは、神様だと思う



翌日、時刻はお昼目前

外は至って普通な天気で、空に浮かんだいくつかの白が窓から見え隠れ

それらをぼーっと眺めて




「Aさん、少し休んだ方が良いんじゃないかしら、今日は朝からずっと働き込んでますわよね……?」




いや、眺めてなんていなくて

私はひたすら__ナオミちゃんにこうして声を掛けられるほど__仕事に打ち込んでいた

言葉と共に差し入れてもらった珈琲を、一言お礼を云ってからそっと啜る




「有り難うございます、でも、このままお昼も仕事を続けるつもりなので」

「そうですの? 仕事熱心なのは良いですけれど、体にもちゃんと気を遣って下さいね?」




ナオミちゃんは優しい

さっき書類を提出しに行った時には、社長にも「あまり頑張り過ぎるな」と優しさを頂いた

けれど、でも、だって

仕事の他に見つけられないのだ

今朝、起こすことなく置いてきぼりにしてきてしまった太宰さんから逃げる手段が




「じゃあナオミ、先にお昼頂いてしまいますわね」




何も悪くないのに遠慮がちなナオミちゃんに、申し訳なく思いながら返事をする

その背中を見送った後、また視線を律儀にパソコンと書類へと移した


ううん、別に普通だよ

お隣さんを起こして一緒に出社する方が、むしろ今まで不思議だったんだ

だいたい、遅刻は太宰さんが悪いんだし

___そうでしょう?




「はあ……頭痛くなってきた……」




片手間に珈琲を口へ傾ける

太宰さんは、始業時間を少し過ぎてから、何事もなかったように出勤した


どうして私を置いて行ったの、と

以前にこうした事があった時は、そんな風に問い質された記憶がある


今日、同じ状況に陥ってしまえば、そうなればきっと私はもうどうしようもなくなってしまう

だからある限りの隙を仕事で埋めて、太宰さんの方を見ないようにしてるのだ




「ん、もう空っぽだ……」

「お疲れみたいだね、珈琲のお代わり淹れようか?」

「へ、あ、お願いしま……、えっ?」




私の策略なんて、彼には敵わないようだけど




「だ、太宰さん、えっと、」



___ " ごめんなさい " って

何に対してなのかあやふやな謝罪が、口を突いて出そうになる

弁解することなんて何もない筈なのに



「Aちゃん、少し良いかい?」



そんな身のない言葉は、発せられる前に、太宰さんによって遮られた




「大事な話があるんだ」




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カズハ(プロフ) - 太宰さんの言葉選びが最高すぎてキュンキュンしました!!ありがとうございます!! (8月7日 3時) (レス) @page50 id: a9129a72cb (このIDを非表示/違反報告)
カカオ - すみません。「 やきもち日和」のパスワードは何ですか? (2018年6月8日 0時) (レス) id: bcda3478dd (このIDを非表示/違反報告)
神羅°(閲覧専用)(プロフ) - 最高です!!太宰さんがかっこよすぎてキュンキュンしちゃいました(歓喜)ありがとうございますw (2018年3月18日 1時) (レス) id: 7fad23618c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 太宰さんかっこよすぎて、キュンが止まりませんでした!完結おめでとうございます! (2018年3月4日 1時) (レス) id: fe3c394919 (このIDを非表示/違反報告)
サッピー(プロフ) - この話最高でした!もう一途な太宰さん最高!ついつい顔がにやけてしまいました!完結おめでとうございます!! (2018年2月16日 12時) (レス) id: d2c3ca49e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どんぐり | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年8月16日 17時

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