【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part9

毒舌度３２８％ ページ6

ーー…





　時刻は巡り、私達は夜中にアイドルの合宿所に侵入していた。

　優月ちゃんの考えで多分偽殺せんせーが現れたから、とっ捕まえて殺せんせーに貸しを作ろうと言う事になったのだ。後半がゲスいのはカルマの所為。

　参加メンバーは渚、カエデちゃん、カルマ、優月ちゃん、寺坂。何だか妙なメンツだなぁ。言わずもがな私もその中に入ってる。


「ンで不破よぉ、なんで真犯人はこの建物を次に選ぶと？」

「ここは某芸能プロの合宿施設。この2週間は巨乳を集めたアイドルグループが新曲ダンスを練習してるって。その合宿は明日には終わる。……真犯人なら極上の洗濯物を逃すはずないわ」

「……成程」

『……アイドルって頭弱いのかな？』

「は？」


　それ絶対Aに言われたくないよ。と目立つ赤髪をフードで隠しながらそう言うカルマ。まぁ私が言うのも失礼だとは思ったが考えてみなよ。この地域で下着ドロ多発ってニュースが流れているにも関わらず下着を外に干すんだよ？ 取ってくれと言わんばかりじゃないか。幾ら私でもしないよそんな事。





『……そもそも何で私はここに居るんだ？ めっちゃ眠いんだけど』

「俺が連れてきたから」

『この変態野郎本気でどうしてやろうかしら』


　私は渋々とフードを被り直し、皆に続いて茂みに身を潜めた。すると遠くの方でも茂みが音を立てて揺れる。誰あろう、殺せんせーだ。


「なんだ。殺せんせーも同じ事考えてたか」

「いや……どう見ても盗む側のカッコなんだが……」

「見て！ 真犯人への怒りのあまり下着を見ながら興奮してる!!」

『ただ下着を見て興奮してんじゃ……』

「アイツが真犯人にしか見えねーぞ!!」

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