【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part9

番外編８ ページ34

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　何があったと混乱する。お腹に回してあるカルマの腕には力が入り、今にも座り込みそうな私はなんとか支えられている状態。

　ない頭で必死に考えを巡らせるが、そんな余裕も無くしてカルマの唇が耳元へと上がってきた。何時もは下ろしている(結べない)髪が結えられている所為で私の首や耳は無防備に晒されているのだろう。誰だ結んだの！ お前か!!





　ひッ、と情けない悲鳴を上げれば耳朶に歯を立てられる。


『んゃッ……！』


　自分のものとは思えない媚びた声。それによって思考が徐々に動き始めた。働かない頭を必死に回転させ、この場から抜け出す方法を考えるが気付いたらカルマに体を預けてる。この場からどうやって抜け出せるのだろうか。いや出来まい。





「A、」

『んッ、う……』


　耳元で囁く様に名前を呼ばれ身体がビクリと跳ね上がった。力なく首を振るとパッと両腕を離され、途端に自分の身体は重力に逆らうことなくして床に落ちる。

　震える手で熱くなってる耳元を触ればカルマが目の前に回り込み、そのまま顔を覗き込まれる。

　綺麗な瞳に捕らわれ硬直。その瞳が何かを物語っていた。





　ここでやっと警報が鳴る。ヤバいヤバい。逃げないと。頭の中がそんな言葉で埋め尽くされたが、体は言う事を聞かずその場でカルマを見つめ返すだけ。上手く目を逸らせずカルマを睨みつけると、恐らく赤くなってるであろう頬にカルマの手が擦り寄ってきた。成す術無くして頬を撫でられる。


『な、何ッ……？』

「……キスして欲しい？」

『っはぁ!? なわけない、でしょ……！』

「あっそ」


　でも俺はしたいから。艶やかに微笑みカルマはゆっくりと顔を近付けてきた。

　誰か助けて下さい。

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