【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part9

番外編２ ページ28

ーー…





　有言実行と言いますか、12月24日――つまり今日、Aは人を集めクリスマスパーティーを開いた。…………何故か、俺の家で。

　何でAの家でやんないのかと聞いても内緒の一点張り。隠し事をされて何となくムッとする。





　俺の家には渚君、磯貝、前原。女子は茅野ちゃんに倉橋さん……と見慣れたメンツが揃っていた。これを企画したA本人はと言うと、先程から黙々とデコレーションケーキを作成中。俺には見事な程構ってくれない。

　やっぱり承諾しなければ良かったのかなぁなんて考えながらキッチンの方を眺める。すると前原が口を開いた。


「何だカルマ。随分不機嫌そうじゃねぇか」

「そりゃぁね〜……。Aが構ってくれないし」

「餓鬼かよ。本人のとこ行ってみりゃ良いじゃん」


　前原はさも当然の様に言うが、それを俺がしてないと思ったら大間違いだ。Aは皆が来る前から居た為、俺は二回程Aの所に向かったのだから。


「……で、一回目はウザいのガチトーン、二回目は邪魔って真顔で言われた。……次は包丁で刺されそうじゃん？」

「あッ……」


　察した。悪かったな。そう言い残し前原はすごすごと下がった。その際にガッと踵をテーブルにぶつけて悶絶する。その音を聞いて、Aがやっとキッチンから顔を出した。


『あれっ？ 皆もう来てたの？』

「気付かなかったんだ……」


　呆れた様に聞くとAが桜色の髪を揺らし苦笑を浮かべる。その姿を見てその場に居る何人かが言葉を失った。





　制服以外で見ることはまずないミニスカートに赤いエプロン。髪は邪魔だからと言うことで俺が結わえた為ポニーテール。

　何時もとは全く雰囲気が違うAを皆は呆然と見ていた。

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