【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part9

毒舌度３３６％ ページ14

「担任として責任を持って彼を止めます。彼を探して保護しなければ」


　さも当然の様に言う殺せんせーに私も同意するが、皆が心外そうな目で殺せんせーを見ている。


「……助ける義理あんのかよ殺せんせー」

「つい先日まで商売敵だったみたいな奴だぜ」

「あいつの担任なんて型だけじゃん」


　岡島に続き、木村君と莉桜ちゃんもそう言うが、私は首を傾げるばかり。


『……逆に、何で助けないの？』

「「「……は？」」」

『イトナ君だって困ってるよ？ 触手の所為かもしれないのに、それを知らないまま、イトナ君は悪いと決め付けて私達は何もしないの？』

「だって……今まで散々酷い事されてたし……」

『だったら何？ 知り合いなのに見捨てるの？』


　私が見据える様にもごもごと口を動かした杉野を睨むと、相手は言葉に詰まる。私が視線を逸らさずジッと見ていると、カルマが口を開いた。


「……放っといた方が賢明だと思うけどね」

『……』

「シロの性格から言ったらさ、俺達他人は当たったらラッキーの捨て駒なんだよ。そうゆう奴は何してくるか分かんない。下手したら本当に俺達の命が危ないかもしれない」

『そうかもね。……でも自分達の安全しか考えないで、危険を知りつつ安全圏で見てただけで残った命なんて、嬉しくないよ』


　そこまでクラスメイトに私も自分の事情を話したりはしない。……が、見捨てられる辛さは私だって分かってるから、一人で戦う辛さも知ってるから、皆がどう思うかなんて分からないけど、私は助けてあげたい。

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