【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part13

毒舌度５１８％ ページ32

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「Aは私に悪いって思ってるんだよね？」

「そうですね……」

「じゃあお願い聞いて貰おうかなー」

「お願い？」


　私に出来る事なら何でもするけど。と意気込む。殴らせてとかだったらいくらでも平気なんだけど、そんな物騒な考えは見えないよね。だって天使だし。


「まず私の事芸名で呼ぶのやめてね。さっきも言ったけど、茅野カエデって気に入ったの」

「……はい」

「"茅野カエデ"と作った思い出は何も変わらないんでしょ？ 急に態度変えられたら悲しいな」


　ニコニコと言われ心を抉られる。もしかしなくてもめちゃくちゃ怒らせてた……？

　あとはー、と楽しそうに溜める榛名ちゃん……もといカエデちゃん。勿論今までの態度を侘びてる私に拒否権はないので黙って身構えます。





「――これから私と、"茅野カエデ"と、一杯思い出作って欲しいかな」

「え？」


　そんな事？ と思わず聞いた。すると時間ないよ？ と笑われる。一体何の時間だ？


「卒業まで残りわずかでしょ。それこそ受験もあるの。そんな切羽詰まってるAの時間を共有してって言ってるの。A辛くない？」

「……っ辛くない！ これから先の時間全部カエデちゃんに貢ぐ！」


　可愛い事を言ってくれるカエデちゃんに感謝して、私は早速退院したらの話をする。彼氏？ ちょっと誰の事か分かりかねます。

　こっち来て。と呼ばれて近くまで行く。少しばかり乱れた髪を整えられた。





「取り敢えずAは私の事呼び捨てにするとこからだね。親友の証だよ」

「親友……」

「……嫌？」

「土下座してもなれるもんじゃないと思ってたから」

「何ですぐ頭下げるんだろ……」

「嬉しいよ。っカエデ、に親友って言って貰えるなんて」


　照れくさくて、下手くそに笑って誤魔化す。可愛いなぁ！ と頭を撫で回されて、また髪がぐちゃぐちゃになって。





　それでもと二人で笑いあった。

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