【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part13

毒舌度４８７％　演劇の時間 ページ1

ーー…





「演劇発表会かー……」

「よりによって二学期末のこの時期になぁ」

「冬休みの暗殺の準備したいのに」


　ホームルームで委員長にそう言われて配布された予定表を覗く。そして興味を失ったから皆の文句を聞き流してカルマのゲームに目を戻した。


「あ」

「何？」

「……何でもない」

「そ？ あ、あっ！ ……落ちた」

「ざまぁ。そこ落とし穴あったんだよ」

「言えよ」


　つか、何でこの面もクリアしてんの？ とカルマが悔しそうにコンティニューする。まぁ徹ゲーしますからね。私はちゃんと世界救出しといたよ。とドヤ顔で答えた。


「今日はもう一周ちゃんとやり込む予定」

「隠しアイテムあったら教えてね」

「おけ」





「――となるとAは？」

「え、何が？」


　名前を呼ばれた気がしてパッと顔を上げる。別にボケたつもりもないのに皆の視線が集中していて、ん？ ともう一度首を傾げた。


「話聞けよ馬鹿」

「五月蝿いなクソ原。カルマのゲーム冷やかしたいだろ」

「それは分かる」

「分かんな。ホント邪魔しやがって」

「してないよ」

「……A、話進めても良いのか？」

「ごめんなさい。良いよ、ちゃんと聞く」


　委員長を困らせたくなかったから私は姿勢を正す。隣で真顔でゲームしてる赤いのはもう知らん。


「演劇発表会さ、茅野は裏方行くって言うし、A主役やんないかって話になってたけど……」

「……それ演劇部は出ちゃ駄目じゃなかったっけ？」

「何だ、覚えてたのか」

「私そこまでアホじゃないよ！ からまた演出か搬入かなー」

「そうだな。衣装小道具に触れなかったら何でもいいぞ」

「委員長酷くない？？？」

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