【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part12

毒舌度４５９％ ページ16

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　学秀と別れた後、私は足早に旧校舎に向かう。こんな山だって言うのに珍しく人がごった返していた。中にはカメラやマイクを持った――明らかな取材陣も居る。

　それもそのはず。何故かSNSにはE組のどんぐりつけ麺をメインに、サイドメニューや私達生徒の様子もちらほらと殺到していた。

　これの根源までは私じゃ分からないが、もしかしなくても今日はかなり忙しくなる。昨日見たく笑いながら写真撮ってる暇なんてないかもしれない。





　人が多くなるにつれて前に進みにくくなる。すみませんと言いながら力任せに人並みを掻き分けて、やっと旧校舎にたどり着いた。すぐにA！ と笑顔のメグに見つかる。


「遅いよ！ 今日は忙しくなるから覚悟してね！」

「原因SNSだろうけど……これ何で？ 元凶は何なの？」


　メグに背中を押されながらも聞くと、昨日の彼よ。と優月ちゃんが意味深な事を言う。


「彼？ 取材みたいなの来てたっけ？」

「うんん。法田ユウジだよ」

「ユウジ……あ、ユージ君ね」


　彼は何者なのかと聞くと、ほら、とユージ君のホームページを見せられた。どうやらグルメブロガーらしく、ボンボンの舌は確実だと評価を得てるらしい。何それフォローしとく。


「……あ、だから渚のメイド服の写真すぐ広まったんだ」

「それアタシも見たよ。アンタ中々いい仕事すんじゃない」

「でしょ？ 律に合成して貰ったんだ」

「あー、その手があったかー」


　アタシも律に作って貰お。と怪しく笑う莉桜ちゃんを見て、もしかしなくても余計な情報を提供しちゃった事を悟る。何に使うつもりか分かんないし、知りたくもないから聞かずに笑って、私は身支度を整え、校舎の外に出た。





「お待たせしました！ 只今より開店でーす！」

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