【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part10

毒舌度３６５％ ページ13

ーー…





　練習もそこそこに体育祭は本番を迎えた。無事学秀を説得できたし私を咎める者は何もない！ いざ勝負！


『っしゃぁ！ 任せとけーっ！』

「何いきなり。やめて」


　グッと握り拳を作れば、後ろで髪を結んでくれているカルマがぎょっとしたように私の髪を何房か落とす。

　自分の100ｍ走もぶっちぎり1位獲得で終わらせ、私の出る幕は棒倒しのみとなった。邪魔になるであろう髪をカルマが結んでくれると言うのだが……気の所為か。ツインテールにされてる気しかしない。

　まぁ良いけどね！ なんだったら委員長に結び直してもらうし？ なんて考えながら、私は今行ってる種目に目を向ける。そこではA組対D組の綱引きが。開始とピストルとほぼ同時に決着は付いたけど。





「つ、強すぎるぞA組〜〜!!
　A組は幸運に感謝すべきでしょう!! たまたま、偶然!! この4人の外国の友人が研修留学に来ていたことに！」


　学秀が執拗に私を参加させまいとしていた理由が分かった。そりゃぁ怪我だってするかもしれない。…………A組は、E組を叩き潰す気だ。

　数日前、イトナ君の盗聴器のお陰で分かったことだが、学秀はわざわざこの体育祭の為に、四ヵ国から外人を呼び出したらしい。ホント、徹底的と言うか何と言うか……。

　溜め息混じりにグラウンドを見つめれば、できたよ。とカルマが私の髪から手を離す。即座に髪を確認。


『これ絶対ツインテールでしょ！ アホなの!?』

「童顔なAちゃんにはこっちの方が似合うと思っ……っぶっふぉ」

『っはぁ〜〜ん？ 別に童顔でもちっさくもないんですけど〜〜〜？』

「誰も小さいとは言ってないかなぁ〜」

『腹立つ!!!』

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