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「俺も無理だと思うけど……」
カルマの言葉に乗っかって、委員長までもが不安そうな顔をする。何を言っているんだ。
「大丈夫! 私の悠馬君に対する気合いと愛情桁違いだから! いける!」
「俺には?」
「そうだな。クラスメイトとしてはいい線行ってるかな」
「マジで殴りたくなってきた……」
「よし、じゃーさっさとやろっか」
「え、ほんとにやる気だったのか?」
「私冗談言っても嘘言わないアルネ!」
「いやいやいや、普通逆だろ? せめて逆にしないか?」
「せめて」
せめてって何よ! と怒るが、あっさりと王様こと優月ちゃんの許可が降り攻守交替。私がされる側となってしまった。
「イケメンにやられたらガチ惚れしちゃうじゃん……カルマから乗り換えたらどうしてくれんの……」
「その時はAの事殺すね」
「うっそ。やばいじゃん私」
「そうだね」
何だかカルマがあからさまに自分は不機嫌ですって顔をしてる。私にわかりやすいとか良く言うが、こいつも中々だな。
呆れ半分とカルマを見上げると、ぐいっと腕を引っ張られた。そのまま壁際に押し込められ、連れてこられた勢いのまま後頭部をぶつけてしまう。
「いったぁ!?」
「こーら、A」
「い、委員長……」
私を唐突に引っ張ったのは委員長。キョトンとすると彼の手が顔の真横に伸びてきた。思わず逃げ腰になったのがバレたのか、するりと足まで絡め取られてしまった。
大変。逃走不可。なんて思うが、言うほど怖くなかったり。
「……あんまり余所見してたら、俺妬くよ」
「へっ……?」
「こういう事言わせんなよ。不安になるだろ」
優しく頬を撫でられ、目を合わせる他ない。にっこりと笑う委員長を目の当たりにめちゃくちゃときめいた。
え? 何? これプロポーズ? 今まで私何してたの? 幸せの配分的に明日地球滅ぶの???
「……不破、こんなんで良かったか?」
「うん! 欲を言えばAにもうちょっと乙女チックな顔して欲しかったかな!」
「どうせそんなんだと思ってたよちくしょう!!!!!」
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葵(プロフ) - 百瀬さん» TRIGGER(天にぃ)の夢小説書きたい位にはガチ推しです← 改めましてコメントありがとうございます! マイペース更新ですが、楽しく頑張らせて頂きます! (2018年6月14日 0時) (レス) id: f2edeaa51a (このIDを非表示/違反報告)
百瀬(プロフ) - 作者さんもアイナナ知ってるんですか!?なんか嬉しいです。凄く、面白いので更新頑張ってください! (2018年6月13日 23時) (レス) id: 72cebca7cd (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - サヤさん» えっ、何、私何かしたっけ((初めて!?そんな大層なの貰っちゃっていいのかしら有難く受け取ります!!← また今度私も描かせて貰うね!!ありがとう!!! (2018年5月21日 23時) (レス) id: f2edeaa51a (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - http://uranai.nosv.org/img/user/data/0/e/3/0e35ac3ebee3e9d12b2dcda3e22b38e1.jpg いきなりごめんなさい…!!日頃の御礼と感謝等をはんぱなく込めて描きました!初めて描いた為見苦しいですケド。いつもありがとう!あおちゃんには感謝してもしたりないです…!! (2018年5月21日 17時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 昨日この作品のシリーズ発見して、2日で読み切りました!面白すぎて!ただ、パート13辺りからパスワード入ってて、正確には読破していません…で、でもそこまでは読んだもん!これからも応援してます。焦らずゆっくり更新お願いします。パスワード外れたら教えて下さい (2018年4月15日 21時) (レス) id: 667d573e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作者ホームページ:https://twitter.com/uranai_aoi/status/929368202894721025
作成日時:2017年11月18日 12時