【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!Side Story

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ーー…





　全力でカエデから逃げようとした所で授業再開。委員長が皆を宥めている隙にと私とカルマは一目散に教室から抜け出した。勿論私がカルマの腕を引いて。





　穏やかな日光。相手の髪は綺麗に光り輝く。

　たまに吹く気持ちの良い風は束ねた私の髪を撫で、首筋を擽る。





　そして何より……――





「――ねぇ、Aは今どんな気分？」





　――何より、仰向けの私の上に覆い被さってるカルマ。

　私の気分を壊すには丁度良かった。非常に不快である。退け。消え失せろ。





　相手に反応を示さずフンッと横を向く。するとカルマの気配が尚更近付いて来た。


「……」


　口を閉ざし動かない。反応したら負けは確定だ。

　幸いにも今は私の方が力は強く、形勢の逆転だってできる。できるのだが……。


「っふふ。この体だとAが抵抗しないのは利点かも」


　……そう。カルマの言う通り、幾ら中身はカルマでも体は女性そのもの。下手に傷付けるのは私のポリシーに反するのだ。女の子は宝物の様に扱うべきですだからカルマさんは普段の私にもうちょっと優しくすべき。

　え、今？ 勿論大切に扱ってもらいますよ。だって私はガラス細工同然だから。


「まぁそれはさておきカルマ君。私には君が今から何をしようとしているか皆目見当も付かないし付いてても違うと信じて口にする気はないのだからここを退いて貰えないだろうか」

「キスして良い雰囲気持ち込んであわよくばそのまま襲ってやろうかと」

「さっさと退け馬鹿野郎。二度目はないぞ」

「え、駄目なの？」

「二度目はないぞ」

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