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「――……ヤダッ、嫌だよ……。何でッ……やめて……やめてよぉ……」
「――Aッ!!」
ガタっと言う音、それに伴いギュッと後ろから抱きしめられる。私は荒々しく息を吐くばかり。
――目の前には何時もの教室。シーンとした室内で、皆が私の方を見ているが、席に着いていないところを見ると、多分昼休み。
相当汗をかいたのか、背中は寒いし、顔は熱い。
私はそれに構わず、周りを見渡す。
「……カルマは?」
「大丈夫? うなされてたよ?」
「……カルマ?」
「うん。ほら、落ち着いて」
ポンポンと頭を叩かれ、私は振り返る。心配そうに私を見下ろすのは、私が大好きな人。
「…………カルマっ、カルマッ!!」
「えッ、危なッ!」
私は派手に音を立てて席を立ち、正面から抱きついた。ぐいっと胸元に顔を沈める。
……カルマだ。この匂い、感触、声、触れ方…………全部、カルマだ。
「うぅ……ッうぁぁ……」
「大丈夫?」
「ひぐっ……怖い夢、見た……」
「うん」
「カルマが、私を置いて、死ん、じゃうのっ……」
「置いて行かれたっ。もう、会えないと思った。…………全部全部失うとこだった……ッ!!」
「…………大丈夫。俺はここにいるよ」
「ッ……うん……!」
本当に、死にたかった。
私を庇った所為だ。カルマは私を庇って轢かれたんだ。
置いて行かれて、カルマに守られて、それで生きていける程、私の神経図太くないから、死にたかった。もう、心は死んでいた。
……やっぱり私、カルマの事相当好きだなぁって。ぎゅうっと腕に力を込めるとカルマが思い出したように口を開いた。
『そう言えばAのエクレア食べちゃった』
『んだと、コラ』
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サヤ - 葵さん» ごめんなさい!昨日ずっと試してみたんだけど何か出来なかった。あ!でも遣り方は分かったからまた今度機会があったらやってみるね!御手間掛けさせて死まい本当にごめんなさい。後遣り方教えてくれてありがとう! (2017年5月1日 16時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - サヤさん» マジかありがとー!『占いツクール 画像申請』って検索して、そこに送信するだけだよー。んで、半日〜1日の間に許可がおりるから、それをコピペしてコメ欄にでも貼って貰えれば載せますよー。 (2017年4月30日 18時) (レス) id: dcc347a630 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - あの…ね、菜花ちゃん情報何だけどメルアド無くてもイラストのURL作れるって聞いて半信半疑であおちゃん宛って言うかあおちゃんの小説の夢主ちゃん描いたんだけど…えーと…殺り方が分からなくて……教えて下さい…。手間掛けさせてしまってごめんね! (2017年4月30日 14時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - はる★暗殺さん» わー!ありがとうございます!!シリアス苦手ですが、リクエスト貰ってチャレンジしてみて良かったです!!次はコメディを書こうかと思っています(( 少々お待ち頂けると幸いです。 (2017年4月9日 22時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
はる★暗殺(プロフ) - 既視感!すっごい感動しました!途中で涙がでました…やっぱり葵さんの作品はとても感動しますね!次の小説も楽しみにしています! (2017年4月9日 22時) (レス) id: 1f35a584e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2017年3月10日 20時