第214話ですよー ページ26
*
聞いてくれ。
私は顔がいい。
...。
...いや聞いてくれほんとお願いっ!!
ごほん。
まぁ、顔がよくて、真選組で名が通ってて、気立てがようて愛想が良くて料理もお上手で((
...ってなるとね。持ち上がるお話。そう、縁談話。年頃だし。
顔的には手が届かないけど、地位的には手が届くーってか俺の方が上ーという男からそういう類の話が出てくるのだ。だいたい奴らはボンボンの内外共にブ〇イクだから、ちょっと強気でいけば丸め込めるし、とっつぁんも渡したくないって頑張ってくれるわけ。
だが今回ばかりは違った。
あ「なんですかこの努力家イケメンは」
近藤「ああ。流石に松平のとっつぁんも断りかねたらしい」
呼び出された近藤さんの部屋にて。
細部まで載ったお見合い資料は、どこぞの不逞浪士の調査書みたいだ。
家は普通、寺子屋も普通の出だが、座学は勿論剣術にも励んだらしくまさに文武両道。いまの時代には珍しく、己が実力だけで幕府に入り若くして将来の長官と呼ばれているようだ。そしてなにより美男子。ツーブロックなのだが、ちゃんと似合ってるし、目鼻立ちがハッキリしている。凛々しい表情がさらに容姿端麗に見せている。
あ「絶対この人引く手数多ですよ」
近藤「だよなぁ」
何故私なのか。真選組の手綱も握っておきたい幕府側からの申請らしいが、ここまでパーフェクトヒューマンこられるとしり込みするのが本能。
ほら、美人だろうとタイプじゃないから好きじゃないとか、恋愛対象にならないとか聞いたことない?つまりこの人のタイプが私と限らないわけだし、なんたって人斬りやってますから、ここまでキラキラ男の横に並べと言われるとちょっと...
あ「困るんですけど。断ったら、街中で背中からぶっすり女の子に刺されますよ私。ザクザクいかれちゃいますよ」
近藤「いや、でも会ってみたら意外とアリかもしれないぞ。断る前提でいくこともないだろう。もしかしたら俺とお妙さんのように運命の糸で繋がっているのかもしれない...!!」
あ「...そっすか」
近藤「はっ!今運命の糸を引かれた気がする...お妙さんが俺を呼んでいる...!?お妙さァァァァん!!」
全くもって理解不能な妄想を口走りながら屯所を飛び出した近藤さん。え?お口が悪い?ごめん今謎イケメン君に戸惑ってる。
書類(正式には見舞い写真)片手に、左の顬に中指を当てた。
...どうしたものか。
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練紅龍(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 見事に私のやる気を叩き起こしておられます。ありがとうございます!沖田さん……沖田サァン……ご期待にそえるよう精進します! (6月7日 17時) (レス) @page28 id: 0cf84c7016 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 感想を毎回、すみません。あれ?オチは沖田さん?と考えが変わったところで次。原作沿いみたいなので、続き楽しみに読まさせていただきます。 (6月7日 11時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 和泉梓さん» ありがとうございます...時間作ってちょっとずつ、進めていきたいです...ありがとうございます...! (2020年6月13日 13時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
和泉梓 - 更新待ってます!頑張ってください! (2020年6月5日 11時) (レス) id: 451b0d7f40 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます!ぼちぼち頑張っていこうと思いま...頑張っていきます...! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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