第179話ですよー ページ29
伊東「帰ってきて早々...真選組が心配だ。隊士の士気に影響しないといいが...」
...ちょっと待て。今、違う顔をした。悩むような表情の中に、不敵な笑みが見えたのは、気の所為じゃない。
あ「大丈夫ですよ。隊士達もちゃんと我ァ持ってるので、通常通り元気に刀振り回すと思います」
伊東「それはよかった」
...腹の探り合い。
そんなやり取りをした回数はそう多くない。でも、ここで敗れてはいてない。
例え相手が幕府すら上手く扱う野郎だったとしても、ここで負けちゃいけないと強く感じた。
伊東「...君や沖田君が土方君を暗殺して地位を上げようとしてると聞いたが...それは本当かい？」
考えて、考えてから喋りなさい、神田A。
あ「そりゃまあ、私も総悟もあの人の事は気に食わないので」
伊東「...なかなか面白いことを言うじゃないか。沖田君はともかく、君は寧ろ彼を気に入っているように見えるけど」
いつの間にか、お互いの切っ先は地面を向いている。別に打ち合いたかったわけじゃないのだ。やはり、本当の目的は別にあったんだ。
あ「腐れ縁ってやつですかね？切れるもんなら切りたいんですけどねぇ。毎回暗殺に失敗するんです」
伊東「...へえ」
クルクルと竹刀を回して、同時に頭も回す。
何が、何が言いたい？
伊東「実は君を参謀補佐に推薦しようかと思っているんだ」
あ「...は」
思考が止まった。参謀補佐？推薦？何故伊東さんと一緒に入隊した北斗流の奴らではなく私なのか...
...いや、だめだ、乱されるな、冷静になれ。
あ「...嬉しいですけど...私に学はありません。刀振ることしかできない私にはとてもつとまらないかと」
伊東「そんなはことないさ。君は覚えが早くて器用だと聞いている。君を例えるなら、磨かれていない原石だ。学ぼうと思えば直ぐに身につき、参謀補佐としての仕事をこなせるだろう」
あ「...買い被りすぎです」
...うーん、本心は何処にある？見えてこないぞ。
伊東「君はもっと評価されるべきだ」
あ「そんなできた人間じゃありませんよ」
どうしたものか、笑顔の仮面の下で思案する私に、伊東さんは数歩近付いた。
伊東「僕と共に、真選組を変えてみないか？」
鳥肌がたつ。
言葉は大したことない。でもその裏にある野心と、垣間見えた殺意。
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練紅龍(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» こんにちは。幼馴染たちと新参者たち(敵)どいつもこいつも腐れ縁やら因縁やらでつながれてます。ちゃんとそこまで書けるよう頑張ります……！ (6月7日 17時) (
レス) @page17 id: 0cf84c7016 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - こんばんは。んー、武州組は兄弟って感じだからオチは高杉さんかカムイなのかな？なんて、また次を楽しみに今日は終わります。 (6月7日 2時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 焦凍さん» ありがとうございます！励みになります...遅筆ですが頑張ります！ (2021年10月11日 8時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
焦凍 - めちゃくちゃ面白かったです！続きも楽しみにしています！！ (2021年8月21日 2時) (レス) id: 427116d3c5 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - みくるさん» やーありがとうございますー！コメントが燃料補給です...w今から書きますd (2019年2月7日 20時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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