・ 芥川龍之介(2) ページ17
私の心臓に向かって羅生門が飛んでくる。
私は持っていた銃を使ってそれを押さえつけた。
「貴様に僕の何がわかる!
僕は弱者…
弱者の限り太宰さんには認められぬ!
この毎日の教育も終わらぬのだ!」
私の笑顔が芥川の言葉で初めて消えた。
「……何、言ってるの?
君が強いから太宰に教育して貰えるんでしょ?」
「貴様こそ何を言っている。
僕は弱者。だから太宰さんは…」
芥川の言葉が終わらない内に
私は銃を芥川に打った。
芥川は羅生門でそれを容易に跳ね除ける。
「……僕と戦う気になったか」
「うん。
それ以外の理由があると思う?」
胸元に閉まっていた銃を取り出し
両手に銃を構えて私は芥川に4発打った。
許せないと思った。
太宰に教育されてる自分が幸せなことを理解していないことが。
自分が弱いから太宰に教育してもらえる?
私よりも君のほうが強いから教育してもらえるの間違いだ。
それがわからないなんて…
芥川は羅生門で全てをはねよけ、
「…『羅生門』《顎》」
私に自分の大きな羅生門を撃ってきた。
今までのよりもとても大きい。
だが、これは太宰に教育されてる時に
私は見たことがある技だ。
それを避けると今度は違うものが飛んでくる。
「……『羅生門』《早蕨》」
地面から針山のような黒い物体が
出てくるのが見えた。
「………ッ!」
反射的に避けられなかった私の左腕には
芥川の黒い物体が突き刺さっていた。
左腕の力が抜けて
カランカランと銃を落としてしまう。
ボタボタと赤い血が滴り落ちる。
私は痛みを抑えながら突き刺さっていた物体を引き抜いた
「チッ…!」
そのまま右の銃でそれを撃った。
黒い物体は芥川のもとに帰っていく。
私はそれを避けつつ芥川に銃を向けた。
両手に構えられた私の銃からは力強い弾丸が放たれていた。
それは芥川の傷に見事に直撃した。
「がっ……!」
そこは私が治そうとしたところだ。
芥川は苦しそうにその腕を押さえつける。
攻撃が出来そうな状況ではとてもなかった。
その隙を見て私は自分の左腕に触れ傷を
治そうとする。
私の異能ならさっきのように
一瞬で治せるからまだ戦えるようになる。
「…『異能力』」
その時だ。
「……させるかッ!
『羅生門』《連門顎》!!」
51人がお気に入り
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:kana | 作成日時:2021年8月23日 20時