君の香りで僕らは息をする(3)（SN） (ページ30)

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また私の名前を見つけた。

今度は4人だ。

アリーナ席なのでしゃがむ。

｢私たちにとっての1番のファンサービスとは！
(実際にやってみて！)｣

なんだろう。

難問すぎたのでシンプルに指ハートをしてみる。

｢それも嬉しいけど、｣

隣の子がうちわを出した。

なんか見透かされてる。

その隣の2人がうちわを出す。

｢あなたが生きているということが

1番のファンサービスです。｣

｢生きていてくれて、ありがとう。｣

なに今日。

なんなの。

なんでこんなにみんな泣かしにくるの。

泣いちゃうじゃん。

泣かないって、決めたのに。

視界が涙で曇ってきた。

こんな時にメンバーはみんな、遠い。

そこまで行きたいのに、足が動かなかった。

(井上)『Aっっ！！！！』

(橋本)『おめでとう！！！！』

そう言いながら2人が後ろから抱きついてきた。

ジャストタイミングすぎるよ。

水を堰き止めていた壁が、ガラガラと崩れていく。

｢ふぇっ、、っ、ありがとっ。｣

(井上)『え？！、痛かった？？』

｢違うのっ。違うんだよう…。｣

柄にもなく、大泣きした。

お客さんも見てること忘れて。

瑞稀と涼に、抱きつきながら。

(橋本)『おめでとう。泣かないで笑

タイミング的に俺らが泣かせたみたいになるよ？笑』

大丈夫だよ、おめでとう、良かった。

2人はたくさんの言葉を私にかけながら、温かく包んで背中をさすったりしてくれた。

途中でメンバーが気づいて花道を猛ダッシュしてきた。

(深澤)『あー笑泣くな泣くな笑』

(岩本)『まだ終わってねーんだぞー。』

気づいたらメンバーが全員いた。