最終章 ページ43
振付師「1.2.3.4.5.6.7.8!!山田くん!ズレてるよ!!」
涼介「はい!すみません!!」
12月半ば。寒い冬の季節がやってきた。俺は2023年のコンサート復帰で踊る曲をレッスン中だ。俺がいない間にリリースされた曲で、特にこの“春玄烏”は、Hey!Say!JUMPらしい爽やかで明るい曲だ。
振付師「ちょっと山田くんだけ休憩しようか」
涼介「……っ、いえ!もう少しやらせてください!」
侑李「でも涼介、顔真っ青だよ」
裕翔「焦らないで」
涼介「……、ごめん、」
体が思うように動かない。頭では分かってるんだ。今までこんなこと無かった。2時間半のコンサートを乗り越えるために体鍛えたのに。
こんなんじゃ駄目だ……。
涼介「(Aに会いたい……)」
Aが姫野に刺されて3ヶ月が過ぎようとしていた。Aは未だに起きる気配はない。俺はレッスンが終わったあと行ける日は行くようにしている。
涼介「………、」
光「どうした?元気ないじゃん」
涼介「……光くん」
楽屋のソファに座っていると、光くんが入ってきた。何も言わず光くんは隣に座る。
涼介「Aが、………まだ、目覚めなくて。このまま、眠ったままなのかな、」
光「山田………」
涼介「俺、怖いんだ。コンサートの間にもしAが死んじゃったらって思うと、怖くて不安なんだ……」
病院に行く度に思い知らされる。Aは今、眠っているんだってこと。
生きてはいるけど、精神的に起きられない状況だってこと。
光「………、こんな風に考えたら良いんじゃないかな」
涼介「?」
光「このコンサートを、夢の中でAちゃんが見てくれている」
涼介「夢の、中……」
光「そ!まぁファンタジーな考え方だけどさ、Aちゃんの夢の中で、俺達はコンサートをやってる。そこにファンとしてAちゃんは観に来ている。そう考えただけで心が救われないか?」
想像してみる。
ーーりょーちゃんーー
ーーじゃあ私は、りょーちゃんのファン第一号だねーー
涼介「………、ありがと、光くん」
光「どういたしまして!」
A、早く起きて。
どうしようもなく、君に会いたい。
どうしようもなく、君を抱き締めたい。
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凛音(プロフ) - 楽しく読ませてもらいました!次回作のアンケートに答えてきます! (2023年4月14日 13時) (レス) @page50 id: f2426a3f71 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - はい!次回作の方も是非読まさせていただきます!! (2023年4月11日 22時) (レス) id: 94048c48c4 (このIDを非表示/違反報告)
なな姫(プロフ) - 近々執筆開始致しますので、その時はまたご愛読のほどよろしくおねがいします! (2023年4月11日 7時) (レス) id: cf5c6ec2c3 (このIDを非表示/違反報告)
なな姫(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます!そのように言っていただけて光栄です!プライベートで弱々になる山田涼介が居ても良いんじゃないか!と思い執筆いたしました。次回作はまだ頭の中で構想を練ってる途中です。 (2023年4月11日 7時) (レス) id: cf5c6ec2c3 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - 主人公ちゃんと涼介の2人はどうなるのか。またはいつくっつくのかが楽しみで楽しみでしょうがなかったです♪ (2023年4月10日 22時) (レス) id: 94048c48c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな姫 | 作成日時:2023年3月6日 16時