【ヒロアカ】クズ先輩とタフネス君【男主】 (ページ5)

今日:35 hit、昨日:6 hit、合計:324,141 hit

４話ページ5

『あ"ークッソ、殴りやがって。今時熱血暴力教師なんざ流行んねぇんだよ。ラジオやってんならそれ位わかれよ。』

「どう考えてもサボったAが悪いだろ。」

放課後、Aは友人でもある犬神と一緒に帰ろうとしていた。

入学式を勝手に抜け出したAの存在はすぐバレ、彼等の担任であるプレゼントマイクにこっぴどく叱られた。

プレゼントマイクはユニークな性格だが怒る時は怖い。
いつもの垂れ下がった眉に反比例したかの様に吊り上がった口端。いつもと違うのはその額には血管が浮き出ている事。
そして個性上の都合とラジオで培われたであろう腹から出る怒声と怒涛の説教言葉。

しかしAにとっては見慣れたものでもあるので、皆の言う恐怖はわかってはいなかった。

「ん？ねえA、あれ、バクゴウってやつじゃね？ほら、前ニュースでやってた、ヘドロの。雄英入ったんだなー。」

犬神の指を差す方向を見ると、雄英バリアーと呼ばれる昇降口の所に今朝も見た爆豪の姿があった。
腕を組んで門の所に背を預けている所を見ると誰かを待っているみたいだ。
いや、きょろきょろと視線を動かしている所を見ると、誰かを探している風にとらえられる。

ふと、爆豪がA達の方を見た。
少し離れていた為よく見えなかったが、A達を見た瞬間、目を少し見開いたかのように見えた。
そしてそのまま2人の方へ向かって行き、Aの前で爆豪は止まった。

「あの、AA…先パイっすよね。去年、体育際見て……、ちょっと話たいんすけど…。」

『……。』

去年、Aが1年の時体育際で圧倒的な１位を獲得した。
その次の日からプロヒーローに将来の事でや、一般の人からのファンだと言って話しかけてくれる人がかなりいた。
当時と比べて話しかけられる数は減ったものの、今でも登下校や出かける際に話しかけてくる人はいる。

だからこういう事には正直慣れているし、嬉しさも少なからずある。
しかしそれは―――、

『…チッ、んだよ野郎かよ。興味ねぇから帰れ。』

女性限定の話だ。