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新学期の憂鬱 ページ6

親指はかなり綺麗で衛生的に手当された。


『…意外ですね、こんなに綺麗に…
ありがとうございます。まぁ、こうなった原因を作ったのも先生ですが』

デ「俺ちゃんこういうの慣れてるからね
じょーずなのwもっと褒めてもいいんだぜ」

シングルベッドの上にデカイ先生と見劣りするくらいの僕が座って、なんというか"お話"をしている。

しかたなく、…本当に。

しつこいんだよ、この変な先生もとい犯罪者。

『慣れてるって…それもそうですね
なんでしたっけ?命の掃除屋さんとかなんとか』

デ「今はな
俺ちゃん前は傭兵やってたから」

でも追い返すと、僕の家族に何されるかわかったもんじゃないから。

『傭兵…また物騒な…
デッドプールなんて名前で軍にいたんですか?
さぞ笑われたんでしょうね
"死の掛け"だって意味でしょう?』

デ「…さっきから俺ちゃんに冷たくない?
もしかして俺ちゃん嫌われちゃったの?泣くよ?」

『嫌われる心当りでもあるんですか?ねぇ、デッドプール先生』

デ「あ"ーもうっ!わかった俺ちゃんが悪かった!
ほんと、お前のこと信じなくてごめん
…馬鹿でクズな俺ちゃんを許してくれる?」

マスク越しでも分かるくらい眼を伏せた先生を許してしまいそうな自分がいて、ぶん殴りたくなった。

人に謝られると、どうにもこうにも怒れないんだ。

ごめん、の先はないってさ

小さい頃に母さんがよく言ってた


『……許したくは、ないんですけどね
変な言いがかりと、親指に突き刺したペンと、家族を囮にした脅し、ついでに部屋の床を少し汚された』

デ「じゃあ取引しょうぜ」

『話聞いてました?
僕はまだ一言も"許す"って言ってないです
だいたい、反省していないでしょう』

デ「言ったぜ
"許したくはない"ってことは"もう許してるけど、この先も根に持ってるからな"ってことだ
違うか?チェリーボーイ?」

『…ぐぬぅ…
わかりました
いいですよ、内容によってですが取引を前向きに考えましょう
それと、"チェリーボーイ"じゃないです
僕はAっていう名前があるんですから、ちゃんと呼んでください』

この変な人がちゃんと話を聞く人で、言葉の裏を探るのが得意で、だいぶ汚い手を使う人だってことは分かった。

あと、僕の髪を事あるごとに撫でる癖があるってことも。

デ『OK、A
俺はウェイド・ウィルソン、紹介が遅れたな
あー、あと言っておくと、その年(高校生)でチェリーはねぇから早いとこ卒業したほうがいいぜ』

最低だ

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作者名:makura | 作成日時:2019年5月27日 22時

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