【wrwrd】できない【shp】

ふぁいぶ ページ5

「もうすぐなつやすみ、おわるな」

「そうだね、」

「またあそぼな」

「うん」


あれから約2週間

彼女は毎日俺の家へ来た

母は拒まないどころか、毎日来るのを楽しみにしていて、快く出迎えていた

そもそも母が俺の友達になって欲しいと打診したことから始まったことだ

お陰で趣味の合わない少女と遊ぶ羽目になって、不利益を被ったのは自分だけだと思う

ただまぁ、そんなことは口が裂けても口にしなかったが


うざいし

なんか、はなしがおもいから、わらえんし

ほんにんに、じかくがないし


正直言って彼女と一緒にいるより、1人でゲームをしていたいと思ったことが何度もあった

もちろんまた遊ぼうとか言った手前、申し訳ない、と言う気持ちはあった


「このへんの、しょうがっこう？」

「せや、やまんとこ」


俺たちは明日から学校が始まる

同い年だと言うことには吃驚した

ちなみに、ここら辺には小学校が２つあるらしい

俺が転校する山沿いと、彼女が通う川沿い

つまり、俺たちは明日から違う学校に通う

それを聞いて、なぜか彼女は嬉しそうにしていた


なんでやねん

いっしょのがええやろ、ふつう


個人的にはやっぱり知り合いがいた方が心強いし、彼女だって2週間も毎日家に来たんだから、それなりに俺と一緒にいたいと思ってくれているはずだ

違う学校だと知って、嬉しそうにされた俺は、なんだか不機嫌になる


いや、おれはべつに、こんなやつ


「じゃあ、自己紹介してみようか！」

「こんにちは。しょっぴです、よろしくおねがいします」


当たり前のように、友達なんていない

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