【wrwrd】できない【shp】 (ページ4)

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ふぉーページ4

「へー、おねえちゃんがおるんや」

「うん！おねえちゃんはね、なんでもできるの！」

俗に言う年子の姉がいるらしい

そう知ったとき、ようやく話題が振りやすくなった

困ったら姉のことを聞けば、とりあえず彼女は目をキラキラさせて姉の凄いところを語ってくれるから

と、同時に

透けて見えたのは、彼女の家庭環境

姉に関しては、かなり浮き彫りになってきて

勿論、典型的な妹いじめ、ちょっとした意地悪程度ならば、ただの思春期だと思う

お札を大量の小銭に変えてやるとか、欲しいものをちょっと奪ってみたりだとか

まぁ、ありそうな事ならば

「おねえちゃんはね、いっぱいいろんなものをくれるんだ！」

「ふーん」

「あたしにはなにも、ひつようなものなんてないのに、おねえちゃんはいっぱいくれるの！」

良さそうに聞こえる

なんだかとても仲が良くて、いい姉のように聞こえる

でも、これは、あかんやろ

姉は親から何かを買ってもらうと彼女に物をくれるらしい

大体、姉が何かを買ってもらっている横で、何も、何一つ買ってもらえない妹がいる時点でおかしい

いらないものを、わたされてるだけや

誰が聞いても真実は明らかなのに、彼女はとても嬉しそうに語る

今着ている服はいつ、どこで姉が買ってもらった物なのか

今使っている筆記用具の代わりに買ってもらった姉の筆記用具はどんなだったのか

そんなことばかりを、嬉しそうに、幸せそうに

「かぞくが、すきなんやな」

「うん！しょっぴも、おかあさんすきでしょ？Aもね、おねえちゃんもままもぱぱも、みんなだいすき！！」

1週間も毎日一緒にいれば、分かる

姉だけじゃない

母親も父親も、彼女と姉の扱いを明確に分けている

彼女はその純粋さで乗り越えているだけだ

いや、もしかしたら、気が付いているからこそ、こんな風に振る舞うのかもしれない

むかつく

話しているうちに俺は、何も言えなくなってしまった

きらいだ

太陽のような笑顔で、濁りのない瞳を輝かせる彼女から目を離したい

うざい

母の顔が目に入ったとき、いつもの笑顔の奥に怒りの感情を見てとても安心した