人生万事塞翁が虎6 ページ35
白虎が、3人の方へ襲いかかった。
太宰は飛び退く。高杉はAを抱えたまま、空中へ逃げた。
「ここからはてめェの領分だろ」
「はいはい……しかし、こりゃあ凄い力だ。人の首くらい簡単にへし折れるね」
「俺がへし折ってやろうか、無駄口叩いてる暇があったらさっさと片付けろ」
「人使いが荒いなぁ……
……獣に食い殺される最期もなかなか悪くないが、君では私を殺せない」
虎の額に、太宰の指が触れた。
光が漏れる。
「男と抱き合う趣味はない」
人間の姿に戻ったが気を失っている敦を、太宰は躊躇なく床に投げ捨てた。
『あ、ちょっと!』
高杉の腕から逃れたAが敦に駆け寄り、起こしてやる。
「太宰!A!高杉!」
「やぁ国木田君、遅かったね。
「その小僧が……」
国木田は太宰のダジャレをスルーした。
「安心しろ太宰。俺は面白いと思ったぞ」
「ごめん桂君。全然フォローされた気がしないよ」
太宰は、桂が「グッド!」と立てた親指をへし折りたい気分だった。
その時、複数の足音が、倉庫内に響く。
「なンだ、怪我人は無しかい。詰まんないねェ」
与謝野晶子____
「はっはっは、なかなか出来るようになったじゃないか、3人とも。まぁ僕には及ばないけどね!」
江戸川乱歩____超推理
「でもその人どうするんです?自覚はなかったわけでしょ?」
宮沢賢治____雨ニモマケズ
「神威のバカに食われる前に何とかした方が良いぞ」
桂小太郎____ヅラじゃない桂だ
『いやそれ能力じゃないから』
「Aちゃん何か言った?」
『いえ何も。どうぞ続けてください』
ゴスっと、Aが桂の頭を殴る鈍い音がする。
「神威に食われる心配よりもまず先にこいつは区の災害指定猛獣だぞ」
国木田独歩____独歩吟各
「どうするかはもう決めてある。
うちの社員にする」
太宰治____人間失格
『そんなことだろうと思いましたよ、まぁいいんじゃないですか』
櫻木A____陰陽師
やれやれと首を振るA以外の面々は、ぽかんとしていたが、ワンテンポ遅れて騒ぎ出す。
怪奇ひしめくこの街で
変人揃いの探偵社で
これより始まる怪奇譚
これが先触れ 前兆し___
中島敦____月下獣
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風寧 - Юрияさん» ありがとうございます!これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年6月15日 20時) (レス) id: 20b2ea3bbd (このIDを非表示/違反報告)
Юрия(プロフ) - どっちも大好きなアニメで読んでいて、とてもニヤニヤしてしました!更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2019年6月15日 17時) (レス) id: f4565d370d (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - 筑最さん» ありがとうございます!多そうで意外と少ない(?)組み合わせだと思ったので合体させちゃいました笑 更新頑張ります! (2019年6月11日 21時) (レス) id: 7e3874af1e (このIDを非表示/違反報告)
筑最(プロフ) - うわー好きなやつが合体しちゃったよー嬉し過ぎて泣きそうだよーこれからも頑張って下さい。 (2019年6月11日 0時) (レス) id: 27d7716bc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風寧 | 作成日時:2019年5月26日 0時