占ツク「の中」にいます 3

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痛い。


痛くてたまらない。


そんな感情で目が覚めた。


体がまだ震えている。スタンガンの威力は凄まじいものだと、身をもって実感した。頭がくらくらして、下が回らない。目の前に人がいるのは分かるが、誰だか分からないし言葉も発せない。


ここは…？

私は布団で寝ていた。藺草の匂いがするから、畳の部屋なんだろう。だんだんと意識が戻ってくると、自分がやけにだだっ広い部屋の真ん中に敷かれた布団で寝ている事が分かってきた。おそらくここは狭間…つまり卬の家なんだ…。





んで、

「お目覚めかな、お嬢さん…。」

このおっさん誰やねん。

明らかにヤクザ絡みやろ、顔こっわ。






ゆったりとしたゴツい柄の浴衣を羽織っている中年男性があぐらを組みながら、どこか寂しげに私を見下ろしていた。


「狭間が迷惑をかけた。すまなかった、この通りだ。」


土下座されたが、「そんな、顔を上げてください」なんて言える元気がまだなかった。


「君を巻き込んでしまったのは、全てこの家のせいなのだ、すまない。君には何も責任はないのに。」

その男性の震えた声を聞き、この声が卬の泣き声と似ていることに気づいた。この人はきっと、彼の父親なんだ。









…って、天峰一家の組長かよ！！！！

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