【ヒロアカ】普通の女の子になりたかった。

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轟side


相澤先生に頼まれて保健室に行った時

零蘭が出てきた


爆豪の事気にかけてたから…あいつの事を
探しに行ったのかと思ってたのに

彼女は俺に挨拶だけして帰ろうとしたが


零蘭にも聞きたいことがあったので
少しだけ待っといてもらった


保健室に一応緑谷の様子を見に行ったが…

普通ではあり得ないくらいの回復力で
腕の腫れは引いていた


そうか、あいつがやったのか

一瞬で理解できた





俺は彼女に…個性の事を聞こうかと思っていた

どうやってその…個性を手に入れたのかとか
気になっていたからだ


なのに…こいつの行動を見てて
それより気になる事が頭に浮かんで

思わず口に出しちまった


なんで殺し屋なんかやってたんだって


言った瞬間にミスったと思った

違う、俺はこんな事聞くつもりは…
そう思っても遅い


彼女は戸惑う。

そりゃそうだよな、
いきなりそんな昔話でえぐられたら。


俺でも…躊躇するのに



それでもやっぱり俺には

こいつの過去なんか知らねぇが
好き好んで人を殺すような…そんな奴じゃない

そうとしか思えなかった





貴「好きで、人を殺せるわけないよ」


零蘭は笑いながら答えるが
その時の彼女の顔はどこか悲しそうだった。

聞いたことを謝ろうとした時だった


貴「…私の親は殺されたの、殺し屋に
私は親がどんな人だったかも分からない

生まれたばかりの私を組織は引き取って
私は…その中で育った


人を殺さないと…私が組織に殺される
そんな生活が続いて

今まで心を無にしてたはずなのに
ある日、耐えられなくなって組織から逃げた

その時死にかけだった私に…ある人が…

人って言えるのか分からないけど…
個性を無理矢理押し込んだ

その個性を使って、組織を潰して…

今の私がいる



…あはは、重い話しちゃってごめんね！


でも、あなたが聞きたかった部分も
きっとあったでしょ？」

彼女は自分の生い立ちも、
俺の聞きたかった個性の由来も話してくれた


轟「…あぁ、悪りぃな色々…」


貴「轟くんだから大丈夫だとは思うけど…

この話は出来るだけ内緒にしてね」


轟「…分かった」


ちょうど駅について

別々のホームに別れた



ホーム越しに立つ零蘭は



やっぱり寂しそうに見える

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