【d!】美味しいご飯の為ならば (ページ23)

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21食目ページ23

「はぁー沁みる……」
「それは良かったです」

本日の夜食、豚汁をすすりながらひとらんさんがまた空を仰いだ。

「うま！これうま！米欲しい！」
「そう仰ると思ってました。どうぞ」
「さすがA！」
「Aちゃん、俺も」

ご飯を2人分よそい差し出すとすぐさまかきこみ出した。
分かります。
豚汁とご飯は正義。
私は最近ロボロさんの夜食に付き合って体重がやばいので少量の豚汁で我慢だ。
……美味しそうにご飯を食べる2人はかなり目に毒だけど。

「それにしても、お二人共よく食べますね」
「そうでも無いよ」
「俺は夕飯ほぼ食べへんからなぁ」
「ロボロも結構食べる方だけど、もっと食べるやついるし」
「もっと…、ですか」

ロボロさんの食べっぷりにすら若干引き気味なのに、さらにとな？

「ゾム、分かるか？」
「ゾム様は分かりますよ。暗殺部隊の方毎日満身創痍ですし」
「あーやっぱり？」
「ゾムの訓練についていけるやつなんてなかなかいないからね」

ゾム様の部下の皆さんはいつも倒れ込むようにして食堂にやってくる。
たまに食事をしている途中で寝てしまう人もいるくらいだから、その訓練の過酷さは詳しくない私でも察せた。

「ゾム様は人に食べさせるのが好きだとお聞きしましたけど」
「それもあるんやけど本人も食べるんよ。自分と同じかそれ以上を食べさせようとしてくるからもし会ったら気いつけやー」

うん、絶対に会いたくない。
食べることは好きだけど、やっぱり美味しいものを適量が1番だ。

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