子供ができたが邪魔者が来た 【時透無一郎】

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胡蝶しのぶ目線






し「………。」






今、私はAさんと一緒に御手洗に向かっている。








桃菜さんと時透さんは…、









でも時透さんはAさんのことを好きなはずです。







「…………。」








Aさんを見ると大粒の涙を流し続けていた。







し「Aさん。」







「……はい…、」







涙を袖で拭ってこっちを見た。







し「きっと大丈夫ですよ。時透さんはAさんのことをちゃんと愛しています。」





「そうかな…。」






し「私が保証します。」






時透さんに限って今更桃菜さんが好きなどありえない事です。







「………。」







し「だから桃菜さんに負けないでくださいね。」







桃菜さんの時透さんが好きという気持ちはわからないことも無いです。







けれど、人を傷つけて、奪い取ってまで。








「負けませんっ！」


Aさんは笑って右手でピースを作った。








し「Aさんには笑った顔が一番私は好きですよ。」






「…ありがとう…しのぶちゃん、」






し「いえいえ、つわりは大丈夫ですか？」





「今さっきよりかは…、」





し「つわりに効くお薬がもう少しで完成しますよ。」





「え！？」





し「少し和らぐと思われます。任務の時とかに使ってください。」





「はいっ！」






私はAさんの力になりたい。





恩返しがしたい。姉さんを失った時、誰よりも隣に寄り添って支えてくれた。





し「出産…頑張って下さいね、」





「頑張って、無一郎との子供絶対産む！」








Aさんの力に少しでもなれたら私は嬉しい。

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