過去 ページ27
お医者様に告げられた日から、
誰も私を愛してくれなかった。
「ねえお母さん!見て見て!」
「お母さんの為にお花詰んだんだよ!」
母「どうせ枯れるだけ。」
「お母さんにあげる!」
母「要らない。ゴミになるだけだから、」
「なんで!この前は喜んでくれてたじゃん!」
母「……うるさい。」
母「どうせそのうち寿命が来るんだから。」
「っ!?」
その日から私は母を嫌いになった。
そしてお父さんは次第に暴力を振ってくるようになった。
「やめてっ!!!」
父「お前が生まれてこなかったら!」
「痛い!」
腹部を何度も蹴られる。
毎日毎日身体中が痛くてたまらなかった。
「早く死んでしまいたい。」
「14歳に早くなりたい。」
それが毎日の口癖。
無駄を自覚して息をするそんな毎日。
母「ねえお父さん今日は結婚記念日だから、ご飯食べに行かない?」
父「よし行くか!」
私を外へ連れ出して、父と母は鍵をかけて出かけてしまった。
もう全てどうでもいい。
なんならここで死んでしまってもいい。
「寒い……。」
赤色に染った手に息を吐いた。
鬼「不味そうなガキがいるじゃねぇか。」
「…………。」
鬼「ほっせぇ体だが女だし食うか。」
「誰……?」
鬼「鬼だ。今からお前を食う。」
「…………。」
鬼「なんとも思わねぇのか?死ぬんだぞ?」
「全てどうでもいい。」
鬼は私の頭をつかんだ。
鬼「目美味そうだなぁ…左右違うなぁ。」
ニヤニヤとした笑みを浮かべていた。
鬼「最後言い残すことはあるか?」
「…………。」
「普通に生まれたかった。」
「幸せに暮らしたかった。」
「もっと愛されたかった。」
鬼「ならばお前は鬼にならないか?」
鬼「殺されない限り死なねぇぞ。」
「鬼……。」
鬼「けど人間を食べないと死んでしまう。」
「…………。」
「ならない。」
鬼「何故だ?人間を嫌っているんだろ?」
「優しい人たちも沢山いた……。」
「もう死んでもいいの。」
鬼「なら死ね!!!」
刃物を上から振り下ろしてきた。
瞼をつぶった。
ビュンっと言う音が耳元で揺らいだ。
「………?」
鬼の首が横たわっていた。
鬼「くそぉ!!!俺はあのお方にもっと認められたかった!!!」
「鬼……?」
『おい。大丈夫かァ?』
上から声が聞こえてきた。
「あの…誰ですか?」
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むいくん大好き人間 - とても泣けました!私、涙もろいので、こういうお話すぐに泣いちゃうんですよ。 ゆらぎさん、新作、できるの楽しみにしています!!頑張って下さい!! (2021年4月29日 22時) (レス) id: 585e9768a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらぎ(プロフ) - 名無しさん» すいません、過去編終わって、夜だからまだ三日あるので、三日にしときました!ご指摘ありがとうございます! (2020年1月27日 22時) (レス) id: 0f4d6815a6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 最新話かあと三日になっています (2020年1月27日 6時) (レス) id: a5eb40352a (このIDを非表示/違反報告)
ゆらぎ(プロフ) - ヒナさん» そう言っていただき嬉しいです!ありがとうございます!!! (2019年12月30日 23時) (レス) id: 0f4d6815a6 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - あれ、涙が( ノД`)…とても良いお話しっ!更新頑張ってください!応援してます! (2019年12月30日 23時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆらぎ | 作成日時:2019年12月14日 19時