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第四章『願いと選択』【4】 ページ18

「・・・・・れた」

 ぽつりと、漏れ聞こえてきた微かな声。

 それは、店内で行っていた会議の場において、まともに姿を見せる事をしなかった、ダウトダウトが発した言葉だった。

 けれど、ダウトダウトは店外に置いても、しゃがみ込んでいた為に、その言葉はまともに聞き取ることは出来ず。

「え?」と真昼が、怪訝そうに声を漏らすと、軒下にしゃがみ込んでいたダウトダウトは、静かに立ち上がった。

 ダウトダウトの身長は優に2メートル以上あり、その頭部には目の部分に穴をあけた紙袋以外に、可愛らしい表情が描かれた紙袋が二つ乗っていた。

 間近で目にすると、さらに違う意味で迫力のある彼に対して、真昼が唖然とした表情を浮かべる中、再び今度は全員に聴こえるように、淡々と衝撃の言葉をダウトダウトは口にしたのだ。



「1人・・・今、椿の下位にやられた。返り討ち」




 ―――――『椿の下位は日光にも平気で人にまぎれる』

 ―――――すぐ隣にいたとしても、私達にはそれが誰なのか分からない



 ―――――だけど、もしかしたら・・・・・



 降り続く雨の中、ダウトダウトの言葉を聞いた時、瑠璃が思い出していたのは、今日の会議で知った、椿の下位の特徴。

 ―――――そして、それにより、ある一つの可能性に思い至ってしまった。



 ―――――時折、目が合うと、一瞬だけだけど、申し訳なさそうな、辛そうな感情を見せる紅い瞳をした『彼』はもしかしたら・・・・・



 ―――――思い違いであってほしい。



 そう願いながら、目を伏せて鍵を瑠璃が握りしめた一方で。



真昼もまた、今日知り得た椿の下位に対する認識を心に刻もうとするかのように、リストバンドをはめた右手首を握りしめていたのだ。





『―――――さぁ、始まった。始まった』





 ―――――MAHIRU LV1



 そうして真昼と瑠璃が立ち去った後―――――『力』により火を灯されたケーキの蝋燭の炎から伸びた煙が浮かび上がらせた文字。



 ―――――それは、何を意味するのだろうか。

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マユ(プロフ) - 紅羽さん» 変換洩れ、ご指摘下さいまして有難う御座います。後から加筆した文章が変換されていなかったようで・・・。再度、一括変換を行いましたので、全てのページがこれでされているかと思うのですが・・・。万が一、又発見されましたら遠慮なくご指摘下さいませ。 (9月3日 21時) (レス) id: 6997652f0b (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - 『嘘に隠れた想いと描いた未来』【1】 の最後の話の前半、主人公の名前が変換されていなかったので、指摘させていただきます! (9月3日 8時) (レス) id: de0e7143c3 (このIDを非表示/違反報告)
マユ(プロフ) - カナさん» 楽しみと言って頂けて、とても嬉しいです! 亀更新ですが、その分、頑張って執筆致します。コメント有難う御座います!! (2017年8月11日 23時) (レス) id: 8d3457ac29 (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 続きが楽しみです! (2017年8月11日 22時) (レス) id: b5a85efb84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱臣繭子 | 作成日時:2017年6月27日 0時

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