第三章『アリス・イン・ザ・ガーデン』【1】 ページ22
突如として現れた双子に、真昼のクラスメイト達の視線が集まる。
「え? 瑠璃さんの知り合いの子なの?」
瑠璃の腰の辺りにギュッと抱き着いている双子を見て、虎雪が首を傾げる。
「・・・瑠璃姉、もしかして・・・」
困惑の表情を浮かべながら、もしやと、目で問いかけをしてきた真昼に瑠璃は頷き。
「ユリーちゃん、マリーちゃん、貴方たちだけでここに来たの?」
微笑を浮かべながら、両手で双子の頭を撫で、瑠璃は尋ねかける。
「「ううん」」
それに対して双子は首を振ると、何かを探すように教室内に視線を巡らせる。
「「スリーピーアッシュ」」
と―――――机の上で寛いでいた黒猫に目を止め、そちらに向かって跳びかかって行ったのだ。しかし、びくぅっと身体を黒猫は震わせると、素早く跳躍して、その場から逃げてしまう。同時に双子が勢いよく手を付いた反動で、ガタタッと机はひっくり返ってしまい、不運にもその近くで雑用を処理していた桜哉がそれに巻き込まれて、下敷きになってしまったのだ。
※占ツク転記/17/5/22
【本館/別館/17・5/19掲載】
朱臣繭子
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作者名:朱臣繭子 | 作成日時:2017年5月22日 18時