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第一章『誓約と契約』【3】 ページ18

―――――パン!

 玄関が閉まる直前、聞こえたガラスが割れる音。

 一瞬、真昼と瑠璃は閉じた扉の方を見たが、急いでいた為に確認に戻る事は無く。

「あっれェ〜〜〜? 場所はココだって言われたのにィ〜〜〜。いな〜〜〜いじゃ〜〜〜ん」

 あと、ほんの少し出掛けるのが遅くなっていたら、よもや自宅で他の吸血鬼の襲撃を受ける事になっていたというのはその時は知る由もなかったのである。




「だからっ・・・こいつ吸血鬼かもしれねーの!! 学校で桜哉が言ってたじゃん!

吸血鬼・・・って。こいつ本当に妖怪で・・・っ」

「つーか、それ・・・猫だろ」

 待ち合わせ場所に辿り着くと、そこにいた虎雪と龍征の二人に真昼は連れてきた黒猫を突き出すと力説を始めたのだが、二人が信じるはずもなく。

 唯一、その話題に食いつきそうな桜哉の姿もないことから、

「いや人の姿になるんだよ!! クロ!! おい人になれよ!! しーんとすんな!!」

 目を閉じ、だんまりを決め込む黒猫に、真昼はまた詰め寄っていったのだが、

「真昼・・・疲れてるのかな?」

「一人で悩むなよ・・・」

 逆に、幼馴染二人からは心配されてしまい。

「違う!! 瑠璃姉からもこいつに人になるよう言ってくれよ」

 最期の手段とばかりに、真昼は瑠璃にそう懇願してきたのだが―――――。

 それに応える事は出来ないので、困ったような表情で思わず瑠璃が視線を彷徨わせると、ふいに不気味な黒い影がショーウィンドーに映り込み。

 ばッと背後を振り返ると―――――

「どォもどォも学生諸君! くだらない青春の道すがらァ〜ボクのショーでも見ていかない?」

 そこに立っていたのは、ピンクの長髪を高い位置で結い、身に着けているのもまたピンクのスーツという派手な格好の手品師だった。

 手にしたシルクハットから、剣を取り出した手品師に、いつの間にか集まって来ていた人たちから拍手が送られる。

 虎雪もまた、目を輝かせ「すごーいっ手品? 大道芸?」と拍手をしていたのだが、龍征はそれに関心を示す事は無く。

「おい、手品とかいいよ。行こうぜ」

 背を向けて、その場から立ち去ろうとしたのだが、手品師が肩を掴んでそれを止めたのだ。

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マユ(プロフ) - ルルさん» とても嬉しいコメント、有難う御座います! 現在、最新シリーズでは原作の二巻をベースに執筆中な為。傲慢組や強欲組の登場はまだ先になってしまうと思うのですが・・・。私も彼らとの話は書きたいと思っているので・・・。気長にお付き合い頂けたら幸いです! (2018年4月27日 22時) (レス) id: 6997652f0b (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - すごく面白かったです!傲慢組や強欲組との絡みもどうなるか気になりました! (2018年4月27日 20時) (レス) id: f9398f263f (このIDを非表示/違反報告)
マユ(プロフ) - AAAさん» こちらこそ、ご丁寧に有難う御座います。 (2018年2月20日 23時) (レス) id: 6997652f0b (このIDを非表示/違反報告)
AAA - 返信ありがとうございます! (2018年2月20日 22時) (レス) id: ad871f5681 (このIDを非表示/違反報告)
マユ(プロフ) - AAAさん» AAAさん、コメント有難う御座います!面白いと仰って頂けてすごく嬉しいです! シリーズはパート4まで掲載中です♪続編を見るから、次のシリーズに飛べますのでどうぞよろしくお願い致します! (2018年1月15日 21時) (レス) id: 6997652f0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱臣繭子 | 作者ホームページ:http://id28.fm-p.jp/14/Neovenetsia/  
作成日時:2017年5月21日 21時

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