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コンビニへ行って、夜食も買って、そのまま研究室で実験に取り掛かる。温度と湿度を調整して、1時間程度放置すればとりあえず終了。なにしようか。


深町くんから得た情報には、高槻先生が若い女性の手を取って微笑む姿もあって。授業のときから忘れようと試みてみたけど、忘れようとすればするほど脳裏に過ぎる。


高槻先生が怪異のことになったらネジが外れちゃう人であることは重々理解してるつもりだけど、好きな人があんなに近くで、しかも異性と…。やっぱり学生はお子ちゃますぎるかなぁ。


善は急げだ。また後でって私に向けてたはずなんだから高槻先生のところで時間潰させてもらおう。


「外出してきます」


院生と先輩方に一声かけて、研究室を後にする。みんな優しいし、頭も良いし、手際もいいし…。1年次に教授に誘われて入った研究室だけど、恵まれた研究室に入れたなと改めて思う。


高槻先生の史学科のフロアはここから少し遠くて、一回出て別の入口から入った方が近い。


「あれ、占いの子じゃん!俺占ってよ」


明らかにチャラい、イケイケ陽キャ集団の先輩とその取り巻きの女の子たち。じゃあ私も、なんてきゃあきゃあはしゃいでいる。


「ごめんなさい、この後教授に会う予定があるので。すみません」


じゃあしょうがないか、また今度お願い、なんて言ってどこかに行ってしまった。飲みサーかな。いやでもよかった、悪い人じゃなくて。


駆け足で階段を登れば、【文学部史学科 民俗学考古学選考 高槻彰良】の文字。


柊です、と軽くノックをすれば、いらっしゃいと出迎えてくれた高槻先生。


「もしかしてまた追われてたの?もー、嫌なら嫌ってちゃんと伝えないと。また倒れてからじゃ遅いんだからね」
「うぐ…、善処します」


高槻先生は私の占いごっこにいい顔をしない。1度、たくさんの人が押しかけて来ちゃって、ぶっ倒れそうになったところを高槻先生に何とか介抱してもらったのが原因だと思う。というか間違いなくそう。しかも最終的には倒れちゃったし。


「いつものにしちゃった」


えへ、と笑う高槻先生。うっ…すき…。『いつもの』って覚えててくれてるところも好き、と言いたいところだが、そういやこの人完全記憶能力あるんだった。

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ちくわ。(プロフ) - かふぇもかさん» コメントありがとうございます!不定期更新なのでお話をコンスタントにお届けすることが難しいのですが、今後ともこの作品をよろしくお願いいたします! (2021年8月24日 20時) (レス) id: eb81f6bdc7 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - こんにちは^ - ^いつも楽しく読ませていただいてます!(?)このお話毎日読み返してニヤニヤしてます(( (2021年8月22日 18時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちくわ。 | 作者ホームページ:https://twitter.com/pipipi__dream  
作成日時:2021年8月9日 0時

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