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赫子を出すと今までのセカイが走馬灯のように頭の中を駆け巡る。裏切られ、捨てられ、壊され、潰され、憎み憎まれ、怨み恨まれ、殺し殺され…気が狂う程の後悔と失望がぼくに襲いかかる。
ソレから逃れる為にぼくは…
「ごめんなさい。」
そうやって何人も、何十、何百、何千と全てを壊して、無かった事にしてきた。その度に人は言うんだ、ぼくはバケモノだって。でも、さ…ぼくを生んだのはアナタたちなんだよ？ぼくを見捨てて、壊して。
「お前も仲間だろ。何当たり前な事言ってんだよ。」
違う。
「任せたよ、相棒？」
違う。
「私達では、貴方の力になれませんか…？」
…嘘つき。
ねェ、楽しかった？ぼくを追い詰めて。そうやって何千回とぼくは殺された。殺され続けたんだよオマエらに。…ねぇ、どうして？ぼくはただ…
「シアワセが欲しかっただけなのに…。」
痛い、痛いよ…殴られて刺されて斬られて抉られて毟られて剥がされて…いつになったらこの地獄から解放されるの？もうやだよ…。
「タス、ケ…テ…」
暗闇にぼくの声だけが響く。
…ねぇ、まだ諦められないの？どうせ無駄だよ、誰も来ない。
真っ黒なぼくがそう言って嗤う。
そうだね、誰も来ない。真っ白なぼくもそう言って嗤う。
でも、今度はみんながいるでしょ…？
真っ白なぼくが歪に笑って縋るようにいう。
真っ黒なぼくは、何も答えない。
？「玲！！！」
彼がいつかのセカイでの名を呼んで、ぼくはやっと悪夢から覚めた。
「…負け、ですね。」
タ「玲、大丈夫？」
倒壊ゾーンはぼくとタタラさんの戦闘で殆ど更地になってしまっていた。ナンテコッタパンナコッタ。
タ「古いね。」
知ってますよ。
「…赫子を出せば十分の一の確率で悪夢を見、暴走させる。…この間暴れたので大丈夫だと思ったんですけどねぇ…。」
失敗失敗、とぼくは笑う。
タ「…やめて。」
「え？」
タ「玲、無理しないで。演技、やめて。」
タタラさんがぼくの頭を撫でる。まるで壊れ物を扱うように。
「…。」
その手はとても不器用で、でも温かくて…ぼくは無言で涙を流した。
怖かった。悲しかった。苦しかった。…ただ生きたかったあの頃が眩しくて、諦めた自分に嫌気がさした。でも仕方ないじゃないか。ぼくはどうやったってシアワセにはなれないし、シアワセになる資格もない。でも、どうしてただ生きる事すら許されないの？だから死を望んだ。何度もジサツして、そしたらそれも禁じられて。
「なんで…？」
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マツリ(プロフ) - 教えて下さり有難う御座います。 (2019年6月23日 13時) (
レス) id: e627b5fc29 (このIDを非表示/違反報告)
天草 - おそらく4が抜けている、もしくは非公開になっています。改善よろしくお願いします。m(__)m (2019年6月23日 9時) (レス) id: c94aad104c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マツリ | 作成日時：2019年5月25日 18時
