繋ぐ~心に傷を負ったこどもたち~

上書きすればいいじゃない ページ18

渡辺side





真都と過ごすようになって今日で2日目。




村｢ おはよーしょうたくん！ ｣

『 んぅ……おはよ 』

村｢ んもー、しょうたくん5歳児みたい ｣





真都も物覚えが早くて、かなり時間かかると思っていた［１日３食］［布団で寝る］っていう当たり前である生活にも少しずつだが慣れてきたようだった。



樹も俺らのことサポートしてくれて、掃除以外の家事が全く出来ない俺の代わりに

真都に料理を教えてくれて、真都も並大抵のことは出来るようになってきた。





『 なぁ真都 』

村｢ なにー？しょうたくん ｣

『今日、｢ おでかけ ｣しようか 』





体が強ばる真都。



あの事があって、｢ おでかけ ｣というワードが苦手になってしまった真都。

俺はあえて、その言葉を使った。


真都にとっての｢ おでかけ ｣を｢ つらいもの ｣ではなく｢ 楽しいもの ｣に変えるために。


｢ 苦しい過去 ｣に上塗りをして｢ 楽しい過去 ｣として、いつかまた思い返す日が来るように。






『 行くよ、準備して 』

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