あざとい ページ23
．
末澤side
１人でおるA発見！
これはもう突撃するしかないやつやな。
なぜならば！
この末澤誠也主演の年下彼氏が
放送されたばかりやから！
鏡を背に座っているAの目の前に屈んで
目線を合わせた。
末澤「A」
A「あ、誠也くん」
･･･ん？
なんか思ってたんとちゃうぞ？
上目遣い ＋ 名前呼び をしたというのに
至って普通なA。
いつもやったら
目をキラキラと輝かせて喜ぶはずやのに。
末澤「なんかいつもと雰囲気ちゃうな、？」
A「そんなことないですよ？」
俺なんかしたっけ？
頭を回して回して回しまくっても
答えは見つからんし、
助けを求めようと周りを見渡しても
誰もおらんかった。
自分の頭をくしゃっとしてから、
もう一度Aと目を合わせる。
末澤「なんかあった？」
するとしばらく黙り込んでから、小さく口を開いた。
A「･･･誠也くんってあんな顔するんやなって、」
末澤「あんな顔？」
A「あざとくて、甘えたさんな感じ、？」
末澤誠也、気づきましたよ。
これは完全に
ヤ・キ・モ・チってやつやんな？
嬉しすぎて思わず天を仰いでしまう。
末澤「Aにも甘えてええの？」
首をこてんっ、と、傾けて
あざとさ全開で尋ねてみれば、顔を真っ赤にした。
固まってしまったAの横に移動して、
床に置いてあった右手に俺の左手を重ねる。
小さく反応をしたのを確認して、
Aの肩に頭を乗せれば、
左手で口元を隠してそっぽを向いてしまった。
末澤「なぁ、こっち見て？」
そう声をかければ恐る恐る振り向き、
至近距離で目が合う。
末澤「A」
優しく名前を呼べば、急に項垂れて
｢やっぱり誠也くんには甘えたいです、｣ なんて
言われてしまえば、こっちが赤面してしまった。
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作者名：まる。 | 作成日時：2020年5月10日 23時
