小悪魔が九匹 ページ10
人気者を落とすときは、本人へのアプローチよりもまず他の子への牽制が大事。
……そうだよ、なに焦ってるの。
別に今までもモテる男の子をターゲットにしたことはあるし、それで失敗したことはない。
っていうかあのランキングで2位だった佐山くんと付き合ってたし。
慌てることは何もない、私はただ、冷静に、ターゲットを落とすことに専念するだけ。
よし、と気合いを入れて拳を握ると、聞き覚えのある声。
来た！
「あ。はよーございます、柊木さん」
「おはよ」
そういってニッコリと微笑んでみるけど、日向くんからは特に反応なし。
……いいもん、いつものことだし。
そう、いつもの……
自分で考えて自分で落ち込む。
少しくらい照れてくれたってバチ当たらなくない？なんて考えつつ、頭を振って持ち直す。
周りを牽制するためには、何をすればいいか。
答えは簡単、ただその男の子と仲良いアピールすればいいだけ。
彼女まで行かなくても、距離が近い女の子がひとりでもいれば、俄然手を出しにくくなる。
しかもその女の子が私ならなおさら。
だって私、可愛いから。
誰だって勝てない勝負はしたくない。
さて、仕掛けるぞ。
笑顔をセットして、日向くんの肩をつつく。
自然なボディタッチ。
「前から思ってたんだけどさ、日向くんって何で敬語なの？同い年なのに」
「え、ん〜と……
実は俺、最初柊木さんのこと、上級生だと思ってたんで……
その名残っていうか」
「……」
はぁ！？
と叫びたくなるのを必死に飲み込んで、「そっかぁ」と相槌を打つ。
信じらんない。
ただ名前を知らなかっただけだと思ってたけど、存在すら知られてなかったの？
普通こんな美少女見たら頭から離れなくなるでしょうが……！
でも私のことを知らない人がいたっていう怒りよりも、日向くんに存在を知られてなかったことのショックの方が大きくて、首を傾げた。
自分で自分がわからない。
「でもそっか、よく考えたら変か。
よし、敬語止める！
席も隣なのに、よそよそしいよな」
そう言って笑われると、怒りもショックも全部どっか行ってしまうから、更にわからない。
____敬語外れると、ちょっと口調荒くなるんだな。
っていやいや。
次のステップに進まなきゃ……と適当に目を泳がせると、日向くんの机の上のノートに目がとまる。
これだ。
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美園(プロフ) - やばい夢主ちゃん好きすぎる…可愛すぎる…日向とうまくいってくれ (2月27日 10時) (
レス) @page24 id: 69d991c9f1 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - 主人公と日向くんの絡みが最高です！！これからも更新頑張って下さい！！ (5月10日 15時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - え、むりおもしろすぎる続きがちでみたい (2023年1月7日 20時) (レス) @page24 id: 6539e90d25 (このIDを非表示/違反報告)
ムー - 小悪魔な少女が無邪気な彼に片思いして振り回されてるの、とても新しくてワクワクします！うまくアピールできなくて少しそっけなかったり、それでもどうやって好きになってもらうか一生懸命なのは、恋する乙女同然ですね！これから二人はどうなっていくのか楽しみです！ (2022年10月5日 19時) (レス) @page24 id: 812daaa6d6 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - 羽珪藻さん» 毎回悪戦苦闘しながら話を考えているので、そう言って頂けてありがたいです……（ ; ; ）これからもお暇な時に覗きに来ていただけると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2022年8月8日 13時) (レス) id: 3a603e5b42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水団子 | 作成日時：2015年10月30日 21時
