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第九話 リア ページ10

やばいどうしようどうしようどうしよう。


罠だったのか?この少女に拉致されたということだろうか?


他にも私と同じ境遇の者は居るようで、揃って顔を青くしていた。


私は自分の隣でソファに寝転がり、欠伸をしている黒髪の少女を見た。


「ふぁあ……ムニャムニャ……」


「どうしよっかな……」


少女は寝てしまったし、ここがどこかは分からないし、施設自体が術式を組み込まれて設計されているようで、魔術が封じられている。


ヴー、ヴー、ヴー、


急に部屋の隅から不快なブザー音が聞こえ、私が咄嗟にそっちを向くとモニターに1人の女が映されていた。


「ベル……!!」


酷く憤慨した様子でポスターに怒鳴っているその姿は、間違いなく私の友人ベルゼブブ・カイリの姿だった。


黒髪の少女がブザー音に気づいたようでフラフラとモニターに向かい、ベルと話し始めた。


あぁ、見つかったら面倒くさそう。隠れよっかな……


と思っているうちに、部屋が光に包まれ、ベルが転移してきた。


「ようこそ、我が世界、最高にファンタジー企画本部へ」


少女はそういったきり、「後は任せた」と再びソファに戻り、寝こけてしまった。


「どこへ行っていた!この阿呆!!」


私が悩んでいると、それを吹き飛ばすようにベルがずかずかと私の元へ歩み寄り、こう怒鳴ってきた。


「あー、もう。分かったってば」


私が若干引き気味にいうと、ベルは地団駄を踏んだ。


「毎回毎回そう言って居なくなるのは誰だ!?」


「ベル」


「お前だ!!!」


私が即答すると、即座に突っかかって顔を真っ赤にしてキーキー喚き散らすベルに、ことの重要さを理解しているのかと突っ込みたくなる。


まぁ、頼もしくもある。


「んで、これからどーすりゃいいんだろうね」


私はベルに問いかける。


周りの人達もかなり慌てているようで、いま話を持ちかけた所で聞いてくれるかは分からない。


ベルは腕を組んで私の言葉を聞いていた。


私は一つ、前から考えていた策を持ち出す。


「とりあえず、アジトの捜索と行きますかな?」

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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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夕暮れの紅猫(プロフ) - 浅葱_なずさん» 一応、続きがありますよ! (2017年9月5日 1時) (レス) id: bc75671915 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱_なず(プロフ) - 凍結でつか(*゚▽゚) (2017年9月4日 22時) (レス) id: 638a6231c6 (このIDを非表示/違反報告)
夕暮れの紅猫(プロフ) - 欺瞞と悪戯の神・ロキさん» ありがとう! (2017年7月22日 17時) (レス) id: bc75671915 (このIDを非表示/違反報告)
欺瞞と悪戯の神・ロキ - 遅くなりました!直したよ! (2017年7月22日 16時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
欺瞞と悪戯の神・ロキ - 夕暮れの紅猫さん» わかった!何とかしてそれにする!僕の事はためでいいよ! (2017年7月21日 22時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ステラどるちぇ x他14人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年5月28日 20時

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