推しキャラに愛されたい！！ アニメいろいろ短編集

水の女神【フェルディナンド】 ページ4

〜フェルディナンド〜



青色巫女に一人とても美しい女性がいる


所作の一つ一つが気品に溢れ耳に残る声はいつまでも聞いていたい


要領が良く仕事も的確なAがここ最近、妙に元気がない


フェルディナンド｢A。どうしたのだ。体調が悪いなら今日はもう上がっていい｣


｢別に。大丈夫です｣


心なしか私を見る目もいつもと違う


フェルディナンド｢A。来なさい｣


私の隠し部屋に入ることの出来る魔力量


神殿長に取り込まれないように側に置いたはいいが、未だAが理解できない


フェルディナンド｢正直に話せ。何があった｣


｢マイン様に寝具を贈ったというのは本当ですか｣


フェルディナンド｢事実だ。それがどうかしたか｣


｢それはマイン様が神官長の想い人だから、ですか｣


フェルディナンド｢……は？なぜそうなる？いや、待て。いい。言いたいことは分かった｣


それがAがおかしかった理由か


私の何を見てそんなバカげた発想に思い当たるのか謎だ

そもそも私にはAという意中の恋仲がいるというのに


フェルディナンド｢マインには以前、反省室で倒れさせた負い目から贈ったにすぎない。深い意味はない｣


私の言葉には耳を貸さず不貞腐れたまま


贈ったという事実が不安にさせているのようだ


フェルディナンド｢君は本当に面倒くさいな｣


｢なっ……！！｣


フェルディナンド｢私が君以外の女性に好意を抱くと思っているのか｣


｢はい。神官長は優秀な人がお好きですから｣


フェルディナンド｢はぁぁー。全くという奴は……｣


Aばかりを責めるのはお門違いだな


そう思わせてしまった私にも責任はある


フェルディナンド｢約束しただろう。ここでは私のことは名前で呼ぶようにと｣


｢((ﾌﾟｲｯ｣


フェルディナンド｢A。あまり私を怒らせるな｣


｢怒っているのはわたくしのほうですけど｣


フェルディナンド｢いいかA。私にとって水の女神は其方だけだ｣


それを公にすれば神殿長に私の弱点を教えることとなるため、隠し部屋にこっそりと招くしか出来ない


｢……で？他に言うことは？｣


一番肝心なことを聞いていないと言うように次の私の言葉を待つ


フェルディナンド｢好きだA。私のたった一人の水の女神｣


顎を持ち上げ口付けを落とすと何かの危険を察したのか逃げようとする


フェルディナンド｢どこに行く？私からの愛を確かめたかったのだろう？気の済むまで愛を囁いてやろう｣

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