20錠目:『苦労人は絶えず睡眠不足』 ページ19
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午前4時20分
意地でも寝ようと目を瞑るものの結局寝付けず、リビングで寝落ちてしまったせいもあり、2時間程しか眠れなかった。
さほど興味も無いネットニュースを適当に巡回し、再び睡魔が襲って来た、そんな矢先に俺史上最大の不意打ちを喰らった。
｢っちょ、A...ッ?! なにし、......て......!!｣
Aに背を向けていた俺の腰周りに彼女の華奢な腕が回り、更に俺の両足に彼女の片足が重なる。体温で頭がおかしくなりそうだ。
彼女がホットパンツを履いていた事は知っていたのに、何故俺も呑気にハーフパンツ借りてんだ、佐曽塚はスウェットだったのに。
...いや、ハーフパンツは普通か? 普通だろ? こんな事態、誰も予測不可能だろ?
｢んん...｣
｢お、お嬢さ〜ん? 俺を抱き枕代わりにするのはちょっとばかし酷過ぎないです...か〜?｣
最低限の声量でAに声を掛けるが返事が返ってくることは無く、僅かな彼女の寝息だけを感じた。
｢...ッ生殺しかよ、クッソ!!｣
プロのトレーナーになったにも関わらず全身の筋肉の使い方を忘れ、硬直状態に陥る。
彼女の腕を何としてでも退かそうと、震えながらもそっと触れたが、その刺激に反応しAは折緒に回す腕の力を更に強めた。
｢(落ち着け…落ち着け、俺)｣
そもそも、ダブルサイズベッドに成人男女3人が寝ることがおかしい、って分かってただろ。
でもよ、その場の流れに抗えなくて長い物に巻かれざるを得ない時ってあるだろ。
それで思った。やっぱり俺は素直にソファで寝りゃこんなことにはならなかったんだろうな、と。
｢(そうだ、佐曽塚...!!)｣
彼奴を巻き添いにしてしまうのは申し訳ないが彼の手を借り、どうにかするしか他に方法が浮かばなかった。
上半身を僅かに起こし、息が詰まりそうになりながら後ろを向く。
そこには案の定、Aが10年前のあどけなさの面影が残る愛らしさで深い眠りに落ちていた。可愛い。
｢佐曽塚......?｣
すぐ隣に居るであろう、彼の姿が見えない。
時刻は5時に近い。辺りが暗い訳でもなく、寧ろ朝日がゆっくりと登り始めて周りが良く見えるはずなのに、ベッドは虚しく一人分の空間を残していた。
トイレにでも行ったのだろうか、それとも水を飲みに起きたのだろうか、可能性は幾つか存在するけれど、理由もない靄が不安を急かしたところでAが寝返りを打った。
投げ出したタオルケットを掛け直しリビングへ出たところで俺の眠気は完全に冴え、両目を見開いた。
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星猫 - もう一つのｐｃがしました。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！ (2021年9月8日 11時) (
レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
棘水(プロフ) - ゆりりんさん» わ〜!! 勢いある挨拶ありがとうございます〜^^ ちまちま更新していきますので気長にお待ち頂けると幸いです (2021年2月2日 1時) (レス) id: f96d68692e (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - まず最初に…好き!!（挨拶）続きが読みたくてたまらないです！ (2021年2月1日 20時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
アインツバル - 棘水さん» 了解です！また何かあったら声掛けますんで、これからも更新頑張って下さい！！ (2019年4月9日 15時) (レス) id: db0b681609 (このIDを非表示/違反報告)
棘水(プロフ) - アインツバルさん» コメントありがとうございます!! が、合作イベント....!!大変魅力的で参加したい気持ちは山々なのですが私生活の多忙や内容が合作内容が全く分からず他の皆様にご迷惑をかける可能性しかないので今回は辞退させて頂きたく思います....また機会がありましたら是非....!! (2019年4月8日 22時) (レス) id: c7cb6e701d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棘水 | 作成日時：2018年7月20日 13時
