15話 ページ15
「それ良いじゃん。洋服買いに行けよお前」
「‥‥‥‥えぇ」
「だってお前1式しか持ってねぇじゃん！そればっか着て出掛けてたら貧乏に思われるぞ」
「それは嫌だけどぉ‥‥洋服はみんなが相談乗ってくれるんじゃないの？」
「言うても俺ら男やからな、女の子のアドバイスには勝てへんやろなぁ」
「康二くぅん‥‥‥」
「Aさんおしゃれそうだし似合いそうな服選んでくれそうじゃない？」
「岩本くんまで‥‥‥」
「よし。じゃあ洋服買いに行ってこい。ついでに映画とか観に行っとけばちょうどいいんじゃねぇの？」
「洋服かぁ‥‥俺センスないからなぁ‥‥！」
「だーかーらAさんが必要なんだろ」
「‥‥‥分かったよ！！」
そうして俺はAちゃんを誘って洋服を買いに行くこととなった。
Aちゃんを誘ったら秒で返事が来たからやっぱり水族館がつまらなかった訳ではないのかな‥‥？
2日後、俺たちは駅前のショッピングモールに集まった。
今日は俺の方が先に着いたから彼女を待つ。
「舞子ちゃーーん！」
Aちゃんの声がした方へ振り向くと遠くから手を振って走ってきてくれた。
レースのキャミソールにパステルイエローのロングスカート、アイボリーのシースルーシャツを羽織っていて今日もお洒落だなぁと遠くから見ていて思う。
「お待たせ‥‥！ごめんね待った？」
「ううん！全然待ってないよ。ねぇ、てか前髪ぐちゃぐちゃだよ？」
「え、ウソ」
Aちゃんが恥ずかしそうに直すけどあんまり直ってなかったからちょっと手伝ってあげる。
直した後俺を見上げて恥ずかしそうにお礼を言うAちゃんの顔になんかザワザワした。
「‥‥‥よし！じゃあ中入っちゃお！」
「うん！あ、でも先に映画観てから洋服見る？荷物になっちゃうよね？」
「あ、そっか。Aちゃん頭いい〜」
「えへへ‥‥この前からずっと楽しみにしてたから色々考え過ぎちゃった」
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作者名：Haniko | 作成日時：2022年11月6日 13時
