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玲於くんのことも、岩田先輩のことも
隼には相談してた過去がある







隼は何故か中学卒業にさしかかった頃、すごく荒れていた


あんなにも仲の良かった玲於くんとも距離を置いていたし、その他の日常もこのままだと壊れてしまうんじゃないかと思わせるほどに酷かった





どうにかして聞く耳を持つようになった彼は
私と同じ高校を受験すると言った





私も嬉しかった





今まで同じ塾でいっしょに頑張ってきて
一時はどうなることかと思ったけど、少し落ち着いてきた彼の様子からみて、その決断は私の心を安心させた








だからこそ聞けなかった








あの頃、玲於くんと何があったのか


聞いてしまったら、また何か変わってしまうような気がして









そうしてお互いが探るような時期を越えて







無事、志望していた高校に入学した







そこには岩田先輩がいたんだ









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一年の頃はそれこそ玲於くんのことを忘れられず、恋とは無縁な生活をしていた





友達関係も部活も隼のことだってあったし、

中学の思い出にしがみついてた自分もいた








それから二年後






岩田先輩の存在を知って自分でも気づかぬうちに惹かれていった



例えばある人を好きって思うことは



自分は「今、恋をしている」と自覚した時にはもう
それは恋する自分が好きなんだって







だから片想いは楽しいし、悲しいんだ







玲於くんのことは忘れていないし大事に閉まっておきたい思い出だけど、岩田先輩に同じ想いを抱くことはまた同じことを繰り返すことになる







迷っていて






躊躇ってもいた








どういうつながりか、岩田先輩と付き合いのあった隼に必死で連絡先を頼み込み、やっと手に入れた




こんな姿を隼はあの時みたいにすぐ見透かして




けれど今回はやめとけなんて言わなかった







ただ何も言わず、どこか悲しそうな顔をしたから









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設定タグ:佐野玲於 , 岩田剛典 , 小森隼
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作者名:彗星 | 作成日時:2020年5月22日 23時

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