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甘味 ページ3

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ビビビビビビビ








容赦ないアラーム音で目覚めの悪い朝を迎えた



いつもの事だが、今日は特別に体がだるい







全ては昨日の誕生日会のせいで。

19歳になったばかりの私は昨日の記憶を辿っては部屋に散らばったコントローラーを三つ拾い上げた







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夕方頃、サプライズ!と称して下宿中のアパートに突撃してきた2人組。

かの有名な、赤と緑の兄弟のテレビゲームを持ち込んでは随分と深い時間まで付き合わされた。








何度もおめでとうと言ってくれてたのは覚えてる。



「つけっぱだし…」









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完全には切れてなかったテレビをぶちっと怒り半分で消したものの…

すぐに朝のニュースに切り替えた








問題の2人組はまだ夢の中。


私のベッドを奪ってすやすやと気持ちよさそうに…







起きる気配のない二人を横目に着々とアルバイトの準備を進める。本日は8時半出勤だ





バイト先までチャリで30分。

逆算して7時には起きないとやってられない







怠さを残した体にも時間は刻々と迫る一方で、いつもより5分遅れた髪のセットは少し手を抜いて急いで玄関に向かった








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いざ出るぞ、という時に持参するお茶を忘れていた事に気づき、引きかえすこの作業が時間の無駄だ!と思いつつもUターン







思いっきり冷蔵庫のドアを開けた時、今朝の怒りは少しだけ収まった






そこには昨日の夜に食べ損ねたバースデーケーキが綺麗に並べてあって






“どうせならホールがよかったなぁ”とか文句を言う自分の姿が想像できた






それでも顔は笑っていて、早く3人でその会話を繰り広げたかった









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あぁなんで今日シフト入れちゃったかなぁ…



どうせならこの欲張りの性格をここぞという時にもっと発揮して2日休みにするんだった






___14時にはあがるから
___自宅警備員よろしく






グループラインにメッセージを入れて、

バイト着は籠に入れて、青の自転車は走り出した







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作者名:彗星 | 作成日時:2020年5月22日 23時

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