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貴方side
『え、総悟が風邪？』
土方「おう。熱も結構あるんだと」
『へェ、珍しい』
総悟が風邪を引いた。
土方さんから近況報告を聞いていると、突然そんなことを言われた。
土方「一応、電話か何かしてやってくれ」
『は』
土方「じゃ、頼んだぞ」
『え、いや………切れたし』
……仕方ない。
心配の言葉ぐらいかけてやろう。
でも向こうに帰ったら土方ぶっ飛ばす。
.
沖田総悟の文字を押し、携帯を耳に当てる。
沖田「……へい」
『あ、総悟。風邪引いたんでしょ？大丈夫？』
沖田「Aかィ。大丈夫なわけねェだろィ」
『大丈夫なんだね。じゃあ切るよ』
沖田「切るな風邪が悪化する」
『どういう風邪だよそれ』
電話はかけたものの、正直何を話せばいいのか分からない。
訪れるのは長い沈黙。
.
沖田「……なァ、」
先に口を割ったのは、総悟だった。
『なに？』
沖田「…なんで、旅なんか出たんでィ」
弱々しい声で、そう尋ねる。
『やりたいことあったから』
沖田「こっちじゃできねェのかィ」
『…まァ』
沖田「俺じゃ、おめェの力にはなれねェのかよ」
「そんなに頼りねェか、俺ァ」
一層弱くなる声。
『総悟は頼りになる』
でも、このままじゃ私はもっと弱くなる。
総悟たちの足を引っ張ってしまう。
沖田「……好きな奴には頼ってもらいてェもんだぜ。男ってのは」
『私は人を頼っていいほどの人間じゃない』
沖田「関係ねェよ。…ま、今の俺が言えることじゃねェけどな」
ゲホゲホと咳き込みながら言う総悟。
『…大丈夫？熱計った？』
沖田「……38.4だったぜィ」
『たかっ』
『とにかく、熱が下がるまで寝とくように』
沖田「わかったよ母ちゃん」
『誰が母ちゃんだクソガキ』
安静にね。
そう言って電話を切ろうとしたとき、
沖田「……会いてェよ、A」
『…熱でおかしくなったのかな』
沖田「…そういうことにしとけ」
今度こそ電話を切り、私は大きく息を吐いた。
私も会いたいよ、総悟。
.
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フルーチェ侍 - 500票目ゲットだぜ！面白かったです！続編見てきます！ (2022年9月5日 21時) (
レス) @page50 id: 529ebb08c2 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - アキ猫さん 同感！！ 読んだときすごいしっくり来た。 (2020年9月6日 16時) (レス) id: 078bed45a6 (このIDを非表示/違反報告)
アキ猫(プロフ) - 所々セリフが文ストで俺歓喜 (2019年1月13日 17時) (レス) id: 863df592fc (このIDを非表示/違反報告)
ｳﾂｹ(プロフ) - もう沖田落ちにしてレベルで風邪の時の総悟好きすぎてつらい。まだ全部読んでないで風邪まだ読んでコメントする私もどうかと思うけどッ！ (2018年11月17日 4時) (レス) id: 322a6d655f (このIDを非表示/違反報告)
朝霧雪(プロフ) - ちらちゃんさん» 私の話のリクエストってありますか………？ここで言うのもなんなんですが……。 (2018年9月30日 13時) (レス) id: a1c799e4f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちらちゃん x他2人 | 作成日時：2018年9月11日 22時
