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贈り物 ページ2

次の日は体調が良いとのことだったので2人で庭をお散歩いたしました。

無惨様は口も悪く、身体も心も弱いお方ですがやはりお顔立ちは美しい方ですね。

太陽の下に出るとその顔立ちがはっきりと見え、美しさが引き立つものです。


親に決められた結婚ですが全く嫌では無いのはこのお方だったからに違いありません。



『無惨様、どこへ行かれるのですか?』

「…町へ」


町ですか。こんな格好では私は出ることができませんね。前からおっしゃってくださればそれなりの格好で準備をするのに…。わざとですね。



『まぁ、それではいってらっしゃいませ。今、牛車の手配を…』

「いや、今日は歩く」

『歩く?大丈夫なのですか?』

「大丈夫だと言っているだろう」


眉間にまた皺を寄せた鬼舞辻。


毎日家に来るAに何かお礼をお前が買えと親から言い渡された鬼舞辻は嫌々ながら、しかし世話になっている分は返さねばと思い直し、Aを置いて外出した。


女への贈り物を自分で選ぶのは初めての鬼舞辻は何がいいのやら悩みながら町へと向かう。

一般的なのは着物、櫛や鏡、宝石などだがどれをあげるのが最も喜ぶか考えるとなかなか決まらない。


当然護衛やら何やらたくさん人がついてくるのでその中の女中に声をかける。


「Aが喜ぶ贈り物は何だと思う?」

「A様は優しいお方ですので何を贈っても無惨様が選んだ物であれば喜ばれると思いますが」



何でもが一番困るのだ。



少々苛つきながら前を見る。


「では、Aに似合う色は何だ」

「A様ははっきりとした色がお似合いになるかと。色の白い方なので赤や青、紫など肌を引き立てる色がお似合いになります」



なるほど。赤か。たしかに今まで見た着物の色では赤が映えていたな。



町は栄えていて賑わっている。何がいいかいろいろな店を見てまわるがピンとくるものがなく悩んでいた。



「これは?」

鬼舞辻が足を止めたのは見たことのないものばかり置いてある店だった。


店主がニコニコと品々を紹介し始めた。


「これはな!外の国から輸入したものだ!全部和の国には無い物ばかりだよ!」

あれこれ紹介する仲で気になったのは手荒れを防ぐ馬油だった。



あいつは毎日お湯を使うから手が荒れているものな。あれでは何処ぞの町娘と大差無い手ではないか。私の妻となる人があれでは私に釣り合わん。
…それも私のために荒れさせて。


「これを」

馬油を手に取った。

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Pistachio(プロフ) - YUIさん» 鬼達の過去がいいんですよね〜!一緒の人がいて嬉しいです! (7月30日 1時) (レス) id: 2e787d1fce (このIDを非表示/違反報告)
YUI - 私も鬼推しなので気持ちがものすごく分かります!!! (7月16日 8時) (レス) @page12 id: 1121998891 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - マリイ(七海建人の嫁)さん» 無惨様いいですよね!私も好きです! (2022年10月28日 11時) (レス) id: 21768fa7fc (このIDを非表示/違反報告)
マリイ(七海建人の嫁) - 無惨様〜 (2022年10月26日 18時) (レス) @page1 id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - 彼岸花さん» ひえ〜、ありがとうございます!コメントとっても嬉しいです(*'▽'*) (2020年5月20日 21時) (レス) id: 9b1df12146 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Pistachio | 作成日時:2019年12月27日 15時

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