【名前変換オリジナル】でも付き合ってないんです。

47.味方 ページ48

｢文系と理系なんだから進路違うんでしょ？
向こうがハイスペックだから自分は釣り合わないとか思ってるのかもしれないけど、
心配しなくてもほぼ学年公認のカップルなんだからもっと自信もっていいからね。｣

｢付き合って…ないよ…｣

今、この場にいる人たちが私を見て微笑んでいる。
味方が多いのはこんなにも心強いことなのか。

｢本当に、大丈夫かな？｣

聞きながらお弁当箱の蓋を閉める。

｢大丈夫。｣

｢ふられたら慰めてくれる？｣

お弁当箱にゴムをつけて片付ける。

｢もちろん。…まぁそんなことはないけどね｣

｢心配しなくてもいいって言ってるでしょ。｣

みんなが励ましてくれる。
本心かどうかなんて今はどうでもいい。

｢なんか勇気出たのでちょっと今から颯くん捕まえてきます！｣

私がそう言うと

｢いってらっしゃい！｣

みんなが見送ってくれた。



走っちゃ駄目だと思いながら廊下を走る。
階段を一段とばしで駆け上って教室へ

と、思ったら途中で真剣な顔の颯くんが走ってきた。

｢ちょっと来てもらっていいですか｣

突然のことに驚きながらも返事をして着いていく。



着いたのは人のいない部室。

｢颯くん。言っていい？｣

｢いや、自分からいいですか｣

いつも人に譲るのに珍しいと思いながら少し嬉しい気持ちになる。

48.クラスメイト→←46.本心は

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す