33.帰り道 ページ34
夏はUNOばかりしていたなと思いながら、ふと考えた。
颯くんは自分の知っている男子の中で一番信用できる人だ。
夏にはそういう考えを含めて様々な言動をしたが、まぁ伝わるはずもなく、日々が過ぎてゆき、冬に近づいてきた。
「なんか最近帰り道で自分以外の足音が聞こえるんだ。気のせいかな?」
「どうかな…?でも注意した方が良いかもしれない。」
「あ、じゃあお疲れ様でした」
「お疲れ」
登下校は歩きなので駅に行く人たちとは途中でわかれる。
今日もいつも通り1人で道を進む。
しばらく歩いていると、
「ねぇねぇ、ちょっと待ってよ。」
「は、はい?」
突然肩を叩かれ、話しかけられた。
笑っているが、何故か息が荒い。
「君、可愛いね。そこの高校の子?いつも見てたよ。」
これはやばい。
恐怖を感じ、全力で駅方面に走る。
しかし、体力がないので一分程で早歩きにする。
振り向くと、相手が走って追いかけてきていた。
自分よりも速い。怖い。
とにかく人気のある明るい道を走るしかない。
再び走る。走り続けて苦しくなってきた。
しかし捕まるわけにはいかないので走り続ける。
「颯…くん…!」
掠れた声しか出ない。
颯くんとわかれて二分程度で話しかけられて走り始めたはずなのに、颯くんが見つからない。
(なんで…!歩くのが速いの…?どこにいるの…)
周囲を見回した私は油断していた。
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薊 - 瀬央さん» コメントありがとうございます!わくわくしていただけて良かったです…! (2018年11月4日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
薊 - airさん» コメントありがとうございます!続編は今のところはないですね… (2018年11月4日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
瀬央 - 最後まで一気に読みました!とってもわくわくしました! (2018年10月28日 21時) (レス) id: 73beee53e0 (このIDを非表示/違反報告)
air(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れさまでした( ノ^ω^)ノあの、続編の予定とかないでしょうか…? (2018年10月28日 10時) (レス) id: e5f7ae3945 (このIDを非表示/違反報告)
薊 - airさん» コメント、お気に入りありがとうございます…!頑張ります…これからもよろしくお願いします! (2018年10月19日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薊 | 作成日時:2018年3月4日 1時