大正時代でもわんだほい【プロセカ】【鬼滅の刃】

7 ページ8

『ねぇねぇ実弥くん！


こんな感じでどうかな！？』


不「悪くはねぇがもうちょい腕を大きく振ってみろォ」


『こう？』


不「上出来だァ」


『わーい！やったー！』



この世界に来てから数週間経った


鬼殺隊に入隊するにはまず最終選別っていうのを受けなきゃいけないんだって


そのためにも私は実弥くんから剣術を教わっている


実弥くんの動きとっても凄いんだよ！


シュバッ！シャキーン！って感じで格好いいんだ！


それと実弥くんが使っている風の呼吸っていうのも最近出来るようになってきたんだ！


呼吸法には色んな種類があるんだって！


確か炎と水、雷、岩、花って他の呼吸もいっぱいあるって言ってた


司くんだったらきっと雷の呼吸だよね！


すっごくキラキラしてるし、ビリビリって感じもするし


あと髪の毛も黄色いし！←


寧々ちゃんはやっぱり花かなぁ…類くんはロボットさんの事になるとすっごくメラメラしてるから炎かな！


…………皆、今頃何してるんだろう


思い出したら、やっぱり寂しいな



不「……一度休憩するかァ」


『えっ？』


不「そこで座って待ってろ


おはぎ持ってきてやらァ」



あ、実弥くん行っちゃった


…ひょっとして気遣わせちゃったのかな


自分を奮い立たせようとほっぺたをぺしぺし叩く


しょんぼりしちゃダメ！


最終選別に受かるためにも寂しいけど今はお稽古に集中しなきゃ！



『えへへっ、やっぱりおはぎも美味しいなぁ』


不「そりゃ良かったなァ


…口の横、餡が付いてんぞォ」


『ほぇ？どこどこ？』


不「おら、取れたぞ」


『ほんとだ！ありがとう実弥くん！』



実弥くんが取ってくれるまで気付かなかった


そういえば実弥くんもお兄ちゃんなんだっけ


あ、だからかな？


実弥くんと過ごしてて何となく司くんに似てるなって思ったんだ


顔とかじゃなくて、相手の事をちゃんと見てて面倒見の良い所とか、良く気に掛けてくれる所とか



『……』


不「…えむ」


『？なあに？』


不「初めて会った時にお前言ったよなァ


痛かったらちゃんと痛いって言えって


それと同じだァ


寂しいって感じてんなら正直にそう言え


現状打つ手がないとはいえ多分お前のそれは溜め込んでて良いモンじゃねぇだろォ」


『……！！


………う、うわああああああん』



まるで今までいっぱい溜め込んできたものが一気に溢れ出すかのように声を上げて泣く私に実弥くんはしばらく背中を優しくさすっていてくれた

8→←6

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す