大正時代でもわんだほい【プロセカ】【鬼滅の刃】

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ー不死川sideー


鬼が出現したと言われた森の中を走る


しかしその割には鬼の気配が全然しない


いつもなら向こうからすぐに姿を現すのに…おかしい



不「チッ、まさかガセ情報かァ？……あ？」



何処かで子供らしき声と野太い声がした


…僅かに鬼の気配がする


ガキが追われてんのか


声が聞こえた方へ急いで向かうと、行き止まりで立ち尽くす小柄な女がいた


桃色の髪と目に幼い顔立ちをした女は襲い掛かる鬼を見て固く目を瞑った


瞬時に刀を構え鬼へと斬り掛かる



風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ＿＿＿



鬼の頸が落ちたのを確認し刀を仕舞うと同時に腹に衝撃が走った


たった今助けたガキが物凄い勢いで抱きついてきたのだ



不「ぐふっ」


『凄い凄いすごーーい！！


ねぇ今の、お兄さんがやったの！？』


不「あ”？他に誰がいんだよ」


『そっかぁ〜えへへ、助けてくれてありがとう！


お兄さんのお名前は何ていうの？』


不「別に名乗る必要ねぇだろォ」


『私鳳えむって言うの！』


不「聞けやァ」



俺の意見を無視して自己紹介し始めた鳳えむとかいうガキに思わず顔を顰める


一方でこの女は目を輝かせながら此方を見つめている



不「……不死川実弥」


『そっかぁ、よろしくね実弥くん！』



名乗ると分かりやすく喜ぶ鳳を見ていると今は亡き兄弟達を思い出しふるふると頭を振った


今はとにかくこいつを家まで帰さねぇと



不「何でこんな森に一人でいたのかは知らねぇが家まで送る


場所は何処だ？」


『あ…その事なんだけどね、ないの』


不「あ？」


『えっとね、よく分からないけど帰れなくなっちゃったの』


不「……はぁ？？」



俺にしては珍しく素っ頓狂な声が出た


帰る場所がない、それだけでも驚きなのに更にこいつは爆弾発言を投下した



『もしかしたら私、違う世界に来ちゃったのかもしれないんだ』


不「んな非現実的な話あるか」


『でもでも！この森に来るまで通ってきた穴は消えちゃったし、スマホは圏外で使えないし…』



穴？スマホ？


穴を通ってきたら此処にいたという意味不明な話に混乱するが、鳳が言ってる事は本当ではないかと思わざるを得なかった


こいつの見た事もねぇ服装に手に持ってる得体の知れない四角い物体、恐らくアレがスマホという物だろう


もしこれが本当なら鳳は未来から来た事になる

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