心の準備 ページ27
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僕はソファにぴょんと正座して、目の前のAさんに何度も念入りに確認した。
「ホントにいいんだね！僕、お腹ペコペコだから、ダメって言われたら泣いちゃうよ？いいの？」
「はい。お礼、です……から」
これは夢？じゃないよね！
こんな極上の甘い香りのする人の血が頂けるなんて、もう死んでもいい！
死ねないけど！
「えっと、とっ、隣に来てくれる？」
「は、はいっ……」
ソファに座り直した僕の隣に腰を下ろすAさんは、とっても緊張してるみたい。
僕にもその緊張が伝染するっ……！
「えーと、その、指だと血管とか細くて血があまり出てこないから、その……あの……、」
「？」
「く、く、くっ」
いいよね？今夜は僕一人だけだから、いいよね？
でもいざとなると、なかなか言いにくい事なんだよなぁ。
「・・・く？」
「首にちょこっと噛みついても……いい、かな？」
「……えぇ！くっ首？！」
僕が意を決して言った言葉に、両手で首を覆って予想通り過ぎる反応を返してくれたAさん。
「あ、誤解しないでね？小さな血管からじゃ時間かかり過ぎてAさんも大変だし、太い血管の方早くて飲みやすいんだ！その、じ、時短？うん！そう、時短てヤツ！」
密着率は激増するけど。
おこぼれとかを頂くときは、相手の女性の許可がない限り指とか手とか腕とか、首より遠い部分から頂くのが僕らのマナー。
首筋から頂いていいのは、『最初の人だけの特権』なんだ。
……そんな事、流石に言えないから伏せておこう。
「え、ちょ、ちょっと待ってくださいね？心の準備させてください……」
「あ、あぁ！はい、もちろんです！待ってます！」
ソファに正座して、Aさんの心の準備が整うまでじっと我慢。
うぅ〜〜！このお預け感が嬉しいような辛いようなっ！
もうさ？この甘〜い香りで理性がぶっ壊れそうなんだよ！ちょっと血を分けてもらうだけなんだけどさ？ここまで気が変になりそうなのって初めての経験だ･･･！
空腹が限界迎えてるせいもあるかもだけどっ。
今まではユンギヒョンが連れてきた“食事”に慣れてる女性ばかりが相手だったからな。
だけど今回は勝手が違うからひたすら我慢だ。
Aさんの同意がないと血は頂けないんだし。
まだかな〜？まだかな〜？
心の準備、終わらないかな〜？
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あがしおん(プロフ) - syky1814さん» コメントありがとうございます。間もなくパス外して更新しますので、もうちょっとだけお待ち下さい〜。 (2020年6月13日 21時) (
レス) id: 4017986d72 (このIDを非表示/違反報告)
syky1814(プロフ) - はじめまして結婚してくださいのパスワードを教えてください。 (2020年6月13日 21時) (レス) id: 1e639eab67 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - kinanekoさん» コメントありがとうございます！何だかガッツポーズが見える気がしてきましたｗそんなに喜んでいただけると作者冥利に尽きます。ありがとうございます、ぼちぼちっと頑張ります♪ (2019年1月3日 22時) (レス) id: 1e736e073a (このIDを非表示/違反報告)
kinaneko(プロフ) - あがしおんさんの新作を見つけた時、「来た……!!!!よっしゃ！」と思いました！今年もいろんな作品が見たいです！頑張ってください！応援しています！ (2019年1月3日 21時) (レス) id: 6812edf24f (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - ARMY&CARATさん» 私の拙い作品を気に入っていただけて、ありがとうございます！マイペースですが、更新頑張ります！ (2018年12月29日 2時) (レス) id: 1e736e073a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2018年12月25日 0時
